oneandonly さんの感想・評価
3.3
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
お洒落重視の成功物語
世界観:6
ストーリー:4
リアリティ:5
キャラクター:5
情感:6
合計:26
<あらすじ>
ハーシェルの町に住むお嬢様のチューズデイは、家出をしてアルバシティまでやってきた。彼女の夢はミュージシャン。そのアルバシティでバイトを首になったのが施設育ちのキャロル。彼女の夢もまた、ミュージシャンだった。
キャロルが路上で歌った歌が、チューズデイの心をとらえ、ふたりは出会う。そして、チューズデイはキャロルの部屋に転がり込み、ふたりは生い立ちを語り合う。ここから“奇跡の7分間”の原動力となったふたりの少女の物語は始まる。
(公式サイトより)
以前のチャット会で紹介されていて、期待度が高そうな音楽系作品ということで視聴を決定した経緯です。
1クール目当時、録画で一緒に毎週見ていた「この音とまれ」と比較すると、こちらはハイセンスなお洒落アニメという印象で、OPやEDを見るだけでも毛色の違いが感じられました。ただし、お洒落重視で物語が単調だと鼻につく私の傾向(カウボーイビバップが駄目だったのと同様? と思っていたら後で同じ監督と知り納得!)もあり、序盤がいまいち盛り上がらず、シーズン前半で既に泥臭い熱血青春ながら物語を巧みに進める「この音」のほうが楽しめていました。
{netabare}変なPVを作るエピソード等の無駄と思われる回(4話)や、マーズブライテスト(バトルでありがちな大会形式)で、上位に残った面々であるにもかかわらず、見るからに落選確実な人物・グループを登場させていたのもわかりやすさ重視で、モブへの配慮がないと感じたり、評判の悪くない前半から乗り切れませんでした。
後半は後半で、14話のキャロルの父とわかる演出は見ているこちらが恥ずかしかったですし(腕の傷は実は前のカットで出ていたとか、さりげなくしないと)、15話のあたりでも伝説のプロデューサーとか「伝説」ばかりで、その偉大さが全く伝わってこなかったです。植物園のピアニスト(デズモンド)はまさか2人が訪問した時に死ぬし、この時点で名だたるアーティストと同列に扱われるっていうのも主人公補正を感じました。{/netabare}
演奏される楽曲(洋楽のバラード系の曲が多い)は聞き惚れてしまうものもある、お洒落な作品でしたが、OP・EDを含めてCD買いたいと思えるほどではなかったです。音楽だけで感動させられる作品は珍しいですが、ないわけではないので、この面でも突き抜けた良さがあるわけでもなかったかなと。
最終話は{netabare}何とかまとめてきましたが、奇跡の7分間を感じるには至らなかったですね。終盤までに特別な伏線がなく、音楽だけで抜けた存在感を見せられなかったので、2人の成功はストーリーありきに感じられ、2クール目は特に不要と思えるエピソードが多かったように思われます。{/netabare}
音楽系の作品は物語と絡めて感動するものが多いもの。中盤頃には続きを見たい気持ちも薄れてしまった本作は、あまりおすすめできません。
(参考評価推移:3話3.5→8話3.6→10話3.5→11話3.6→12話3.7→13話3.6→14話3.4→15話3.2→24話3.3)
(2019.4~9視聴)