ウェスタンガール さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
何も知らない幸せ
オリジナルのガンダム以降、子供と一緒に見たアニメ(主にジブリかな)以外は数えるほどしか知らなかった。
そんな中、近年、暇に任せて観た“エヴァ”、そして“長く話題になっている”という一点で手に取ったのがこの作品。
それ以降、作品は、何も知らない“真っ白な状態”で見るべきだと思うようになった。
しかし、人間はアナロジーに縛られた生き物である。
“まどマギ”以前と以後では、ことアニメの世界での各アイコンのイメージに膨らみが出たことは事実だ。
“魔法少女”然り、そして“白犬”然りである。
例えばである。
白犬は死ぬと人間に生まれ変われることを知っているそうだ。
どんなに酷い目に会わされても「ありがとう、ありがとう」と言いながら逝くという。
これが、古典落語の“元犬(もといぬ)”と言う噺に膨らみを与える。
そう、“白犬”は忠義で可哀そうなものを表すメタファーであった。
それがである、今は、魔法少女には悲劇の影を感じ、犬の存在に不安を覚えるのである。
脚本、演出家にとってこんな面白いことはないだろう。
この後、“化物語”も観た。“がっこうぐらし”も観た。
ニトロプラスという曲者も知った。劇団イヌカレーという存在も知った。
さて、次は何を観ようかな。