えたんだーる さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
読書好きの女子大生が異世界転生!(今回のアニメ化は、第2部までかな…?→第1部だけでした。でも第2部放送も決定!)
現代日本で司書としての就職が決まっていた筈の女子大生、本須麗乃(もとす うらの)が本だらけの自室で地震時に本で圧死してしまい、まだ本が広く普及していな中世ヨーロッパ風の異世界に平民の娘マインとして転生するというお話。
「小説家になろう」では本編は一応完結しています。商業出版では原作小説が下記のような具合で出版されています。
(ネタバレになると思うので、第3部以降はサブタイトルを伏せておきます。)
第1部: 兵士の娘(全3巻)
第2部: 神殿の巫女見習い(全4巻)
第3部: 全5巻
第4部: 既刊8巻(継続中)
第1部では読書を愛してやまない麗乃としての意識を持ったマインが、平民の娘として容易に本を読むことが許されず「本が無ければ、作ればいいじゃない!」と志を立てつつ簡単にはいかず四苦八苦する様が描かれます。
上記の他、外伝1巻と「ふぁんぶっく」3巻が出ていますね。既に単行本で20巻を超えていますが全編が書籍化されると30~40巻くらいになるかもしれない大長編です。コミカライズもされていますがこちらの出版状況は把握していません、すみません。
第1話をWOWOWでの先行放送の第1話を放送当日録画しそびれてしまい、再放送(10/4(金)放送)を録画して視聴した状況でこのレビューを書いています。
公式サイトなどで観られるPVや第1話アバンタイトル(主人公のマインと神官長が出てくる)を観る限りでは、たぶん第2部まではアニメ化されるのだと思います。
原作における第1部冒頭の転生前の現世での箇所は、原作だともっと後で出てくる神官長との記憶共有の場面を先に見せることでうまく省いたようです。先に神官長も顔見せできる良い脚本・演出だと思います。
本作の作画ですが、キャラクターデザインは週末の早朝とかに子供向けにやっている作品のような深夜アニメとしては一種独特な感じになっています。また、感情の昂りを示す場面での作画と演出はそれに輪を掛けて特殊です。
私は大丈夫でしたけど、これダメな人もいるかもしれません(笑)。
ストーリー自体は原作では後を追うほどに派手になっていきますが、アニメ化されそうな第1部・第2部ではけっこう地味な気がするのでアニメ映えするのかといわれると疑問がなくもありません。
そういったあたりがどう演出されるか、見守りたいと思います。以降、特に気になる点がなければ終了までレビュー更新はしないかも…?
2019.12.26追記:
WOWOWにて第1部最終回だった第14話まで視聴し終えました。原作読者として今回のアニメ化にはわりと満足していて、お布施として(?)BD-BOXを購入しました。
既に公式で発表のあった通り、第2部についても2020年春より放送決定ということです。
原作の「第?部」については主人公マインの立場・状況の変化に応じて分けられているのですが、一挙放送だった第1部ラスト2話では第2部につながるマインの状況変化が一気に語られました。
この構成のために第12話に相当する一部のストーリーがダイジェスト気味に語られましたが、原作の根幹を揺るがすような改変や後に重要な伏線の省略などはなくて、ストーリー構成もなかなか良かったのではないかと思います。
おそらく第2部の制作が前提だった構成なのだと思いますが、同じスタッフで作られるなら安心といった第1部の出来だったと思います。コミカライズといいアニメ化といい、本作のメディアミックス展開はわりと恵まれていると思いました。
本作で「何で?」と思った大抵の疑問は以降のストーリーやふぁんぶっくで解決されると思います。
ちなみに「ふぁんぶっく1」の刊行が第3部 1巻と2巻の刊行の間のタイミングだったと思うので、今「ふぁんぶっく1」を読むとネタバレされるのでご注意を。
なお、原作情報に関する変化としては第4部が全9巻となり最終の第5部に継続するのと「ふぁんぶっく4」が刊行されています。