STONE さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
主人公としては難しいのかも
原作は未読。
「とある魔術の禁書目録」(以後、禁書と表記)の登場キャラである一方通行(アクセラータ)を
主人公としたスピンオフ。
一方通行が主人公ということで、彼が中心になって悪と戦う展開となっているが、一方通行
自身も悪党を自認にしているため、「毒をもって毒を制す」といったところか。
最も本作での一方通行は随所に優しさや正義感が垣間見える存在となっており、もはや
悪ぶってはいるものの悪党とは言えない存在のような。
禁書では敗れたり、苦戦したりすることもあった一方通行だが、やはり学園都市第1位と
いうことで圧倒的強者感があり、本作前半の山場といった感の対屍食部隊(スカベンジャー)戦の
ような一方的な勝ちっぷりが一方通行というキャラの真骨頂を発揮するやり方かなと
思ったりした。
ただ、この展開って話が一本調子になりがちで、逆に禁書の上条 当麻のように
「いかにして苦境から脱すか」といった方向に寄せると一方通行というキャラの魅力を
損ないそうで、彼を主人公にするというのは意外とバランス取りが難しいのかもと思ったり。
ストーリー展開はまあ悪くはないが、無難と言えば無難な内容の印象。
本作出自の登場キャラもエステル=ローゼンタールを始め、これまた悪くはないが
インパクトあるキャラは敵も含めていなかったような感じ。
禁書キャラも何人か登場するが、元々一方通行と関わりのあったキャラがほとんどで、
シリーズファンのためのファンサービス的キャラは登場しない。
そういう意味では同じ禁書スピンオフの「とある科学の超電磁砲」に比べて、全体に地味な
印象。
そう言えば本人は登場していないが、一方通行の考え方や発言を観るに思った以上に、彼の
中での上条という存在は大きいんだなと思ったり。
今さらなんですが。
打ち止め(ラストオーダー)の「ミサカはミサカは」とか、黄泉川 愛穂の語尾に「じゃん」が
付いたりと、喋り方に特徴あるキャラがいる。
こういったものはキャラの特徴付けとしては有効な方法の一つだとは思うけど、紙媒体(特に
小説など)のように情報量が少ない場合はともかく、アニメのように動画になって、更に声が
付いたりするとちょっとくどく感じる。
2019/10/06
2024/05/12 加筆・修正
2024/11/14 誤字修正