えたんだーる さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
懐かしい海外ドラマの感じも漂う王道少年漫画原作アニメ
お話としては、わりと面白かったです。
ストーリーは「超空間ゲート」による宇宙遭難・漂流に端を発し帰還をめざすグランド・ストーリーと、各話毎のお話とでうまく構成されています。第1話と最終話をそれぞれ1時間SP枠にできたことで、導入と結末の緊張感はうまく保たれたのではないでしょうか。
(どちらも30分枠で切ってしまうのはわりと台無しなシナリオだった気がする。)
本人じゃないのでわかりませんが、原作者としてもアニメ化としてはわりと満足できそうな出来だったんじゃないでしょうか。
「懐かしい海外ドラマ」っていうのは、『宇宙家族ロビンソン』とか『宇宙大作戦(スタートレック)』とか『スペース1999』とかそういう感じの奴(どんだけ古いねん)ですが、何というか「SF考証については雰囲気が出てればそれでいい」という感じの懐かしさなわけです。
まあ遭難&陰謀要素で『宇宙家族ロビンソン』、各惑星を巡って探査するという流れで『宇宙大作戦』との類似性はなくはないですが、それほどガッツリと似てるわけではありません。
本作のSF考証についてはいろいろネット上などでもいわれていたような気はしますが、それでも『スペース1999』なんかに比べたら全然こっちの方が納得できますね。
(月面基地で大爆発が起きようが月が公転軌道を外れたりはしないし、ましてや恒星間飛行するほど加速しないし、そんなムーンベースαから通過する近隣の惑星に探査船を出したりしても間違いなく置き去りになるだけだし…。)
ただ、真面目に考えたら呼吸可能な大気があるからといって諸々のリスクを考えたら宇宙服のヘルメットを外したりはしないだろうという気もします。でも良いんですよ、少年漫画(or アニメ)だし(笑)。
ということで細かいことは気にしないで観るのが吉だと思います。自転周期と公転周期が一致してる惑星での生物なんかは最近の考察結果に基づいていたりもしましたしね。
ところどころ会話に寒いところはあったような気もしますが、それはまあ原作者の味というか何というかがそのままアニメ化されてしまったせいですね。アニメのスタッフの責任ではないと思います…。