退会済のユーザー さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
家族愛の理想系
そういえばレビューを書いてなかったので^^;
{netabare}
1期では、主人公「朋哉」に助けられ、「渚」がちっぽけな勇気を振り絞る物語。
このAfter Storyでは、渚が朋哉を支え、様々な視点から「家族愛とは何か?」を懸命に訴えた作品です。
{/netabare}
何か辛いことがあったとき、死にたいと思ったとき、この作品を見て「人生良いこともあるはずだ。こんな風に自分を犠牲にしてまで守りたい存在と出会いたい」と勇気づけられました。
◎朋哉の家庭環境について
{netabare}
流石、原作がKeyだと感じるほどリアルに書かれています。程度は違いますが、私も自分の両親によって人生を滅茶苦茶にされ、病気になってしまった経験があります。
そう思うと朋哉は父「直幸」を赦し、親子として理解し合ったことに、自分の中では大きな衝撃と言いますか、大変驚いたシーンでした。
朋哉と違い、私は父を赦せずに絶交したからですね。個々の家庭で状況も人間関係の深さも、親子としての日頃の付き合い方も違ったわけですから仕方ないのかも知れません。
また、朋哉が何もかも投げ出したシーンを見ても、実際に親が原因で「家庭」の温かさも経験できず、その上最愛の人を失ったときの絶望感も計り知れません。この辺りも、共感して泣いてしまったシーンでもあります。
{/netabare}
◎ストーリーについて
{netabare}
私はストーリーについては、「あまりにもリアルすぎて直視出来なかった」シーンもありました。
このレビューを書く以前に、何やらストーリーに関して否定的な意見が飛び出し喧嘩?のような事態が起こっていたようですが・・・
私も子供時代から「朋哉」と似たような家庭環境で育ってきた事もあり、
作中での彼(朋哉)自身の葛藤、特に「ちょっとした事でキレやすくなる」「気力が無くなり何もかも嫌になる」といった状況に対し
「甘え」とか「ゆとり」といった差別的な思考で批判する人間も少なからずいる事は事実です。
ただ、皆さんはこのような発言をする彼らに対して、感情的に攻撃するような事はしないで欲しいです。
「苦しいのに誰に助けを求めて良いのか分からない」「家族に悩みを打ち明けたいのに、何も言えない」という苦しみは、経験した人間にしか分かりません。私も経験したから言えることですが、「思春期の子供」が親に言いたいことが言えない。悩みを打ち明けることが出来る「家族」がいない苦しみは想像を絶する状況です。
ネガティブなことを沢山書きましたが、この作品では「肉親だけが家族ではない」ことを教えてくれました。たとえ血が繋がっていなくても、初めは何となく知り合った関係の人であっても・・・。
{/netabare}
≪感想≫
このレビューでは、主人公目線のことしか書いていません。他にも書きたいことは沢山ありますが、情報があまりにも多いので。
私にとっては、この作品のストーリーは刺激が強すぎて「苦しくて直視できない部分」が多かったです。それだけ、主人公「朋哉」が感じた絶望感というものが想像を絶していたか分かるからですね。
この作品を見て「良かった。感動した」と感じる方は、今一度感じて欲しいです。
「父親と母親がまともで、普通に生活を送れている」ということが、どれだけ幸せであるか・・・。