「おおかみこどもの雨と雪(アニメ映画)」

総合得点
85.0
感想・評価
1831
棚に入れた
9989
ランキング
258
★★★★☆ 3.9 (1831)
物語
4.0
作画
4.2
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.9

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ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

二つの異なる本能

大学内で何気に出会った不思議な雰囲気を持つ男子。やがて惹かれていくも、彼がおおかみ男だと知らされる。それでも抑えきれない気持ち、衝動から彼の子供を宿す。産まれた2人のおおかみこどもと日々生活をしていく矢先、不慮の事故によって彼を亡くしてしまう。一人で育てて行く覚悟の中、誰にも、相談出来ず頼れず人目を避ける生活が始まる。
やがて周囲の人達の優しさに触れ、人としての生活を送るおおかみこどもだが、成長につれて二つの本能が交差し苛まれながら、やがて各々に自我に目覚めて行く…

本作ですが、ファンタジー要素と現実社会が混同して描かれている作品です。
よって賛否が分かれるのは、至極当然の事で、人生経験や当然ながら感受性によって大きく振り分けられる作品だと思います。

個人的な感想ですが、大きく扱われている題材は子育てなんですが、そこに至るそもそもの部分を強く触れてしまえばこの作品を味わる術は、無いと思います。私自身も我が息子がまだ小さい頃に、観てたら産まれて育つ子供の事を思うと、アニメとは言え、倫理的にも憤りを覚えていたと思います。

しかしそこからの話しは、私にとってファンタジー要素を抜けば、人生経験上被る事が比較的多く、母親の子供に対する愛情は身近に見てきましたし、田舎の嫁を貰った私にとって、田舎の人達の温かさやある意味怖さも知ってますし、自分の行きたい道を邁進する子供、それを送り出す母親も身近で見ましたので、私にとっては本当に観やすい良作でした。
本作の様に、感受性によって評価が割れる作品は自分の感受性を再確認出来るので好みです。

人にとって究極の愛情表現は、血の繋がりに拘らず、相手の幸せを願う事です。それに自分が何が出来るかであって、相手の幸せに自分の存在をはめようとする事はただの欲だと思っています。

投稿 : 2019/09/30
閲覧 : 252

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