Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
異世界転移、チートと設定はありきたりですが…
この作品の原作は未読です。
しかし、2019年夏アニメは「なろう系」作品がホント多かったですよね。
ダンまち2期を含めると全部で6作品が夏アニメとして放送されました。
そのうち、異世界転移系が3作品もあるのですから個性の大切さが窺えます。
私はなろう系の原作には疎いのですが、おびただしい作品がひしめき合った世界なんだろうと思います。
その超激戦区から勝ち上がってきた作品がアニメ化されているのだから、原作者としてはこの上ない幸せなんだと思います。
ですが、アニメ化が諸刃の剣である点も否めません。
個人的に諸刃の剣と感じるのは2点あります。
まず、一つ目はどのアニメーション制作会社と手を組めるか、という点です。
アニメーション制作会社の資質や力量によって、作品の出来上がりに明確な違いが生じるからです。
それが期待した方に転がってくれれば良いのですが、中には原作の良さを上手く表現できなかったり「作画崩壊」や「放送延期」などのトラブルは、ややもすると原作にまで影響を及ぼし兼ねません。
2点目はアニメ化されることにより、私の様に原作を知らない人間が注目し視聴して…みんな言いたいこと言いますよね。
それは決して作品の評価が良いものばかりじゃありません。
中には辛辣な評価を受けるケースだってゼロでは無いと思います。
それが元々原作を読んでいた人たちが離れていくきっかけになるのが危惧されます。
どちらも線引きの難しい問題だと思いますが、「アニメ」というモノづくりにおける永遠のテーマなのかもしれません。
それではこの作品は一体どうだったのでしょうか…?
どこにでもいる普通の高校生・西村太一と、
運動神経抜群でモデル体型の美少女・我妻凜。
平和な高校生活を送っていた二人はある日突然、
不思議な魔法陣の光に包まれ、見知らぬ土地へ迷い込んでしまう。
そこは恐ろしい魔物が生息し、獣人やドワーフ、エルフといった
多様な種族が存在する、まるでファンタジーのような世界。
異世界へと導かれた太一と凜は、
ここで生き抜くために「冒険者」になることを決意するが、
その適正検査で、二人が"チート"な魔力を持っていることが判明して…。
公式HPのINTRODUCTIONの一部を引用させて頂きました。
「運動神経抜群でモデル体型の美少女と、平和な高校生活を送っている奴はどこにでもいる普通の高校生じゃないよね。」
とか、
「メインヒロインはモデル体型って必須の要素なの?」
とツッコミたい衝動を抑えてINTRODUCTIONを見てみると、異世界転移系の王道を突っ走る作品と読めると思います。
完走して振り返ってみると、声優さんの迫真の演技は流石と思いましたが、アニメの完成度としては、ごく普通といったところでしょうか。
終盤に向けて、作品に制作の疲れを感じるようになったのが兎角気になりましたし、作品の評価にも影響した気がします。
アニメーション制作は「エンカレッジフィルムズ」さん。
これまで「戦姫絶唱シンフォギア」や「えとたま」を、最近では「メルクストーリア -無気力少年と瓶の中の少女-」を手掛けられています。
うーん、やはり今回の作品では大勢の人間を動かし続ける戦闘シーンがある分、難易度が高かったんでしょうか…?
一方、物語については正直現時点では良し悪しの判断が出来ないと思いました。
ここまでの道のりだけみると、ありきたりの範疇に留まっているとしか思えませんでしたが、今後、物語が面白くなりそうな布石が打たれているんですよね。
りえりーにみにゃみ、大原さんに久保ユリカさんとキャストは豪華です。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、MYTH & ROIDさんの「PANTA RHEI」
エンディングテーマは、りえりーの「小さな想い」
MYTH & ROIDさんの曲は今回のも超絶格好良いです。
どうしてこんな音階を紡ぐことができるんだろうと毎回感心させて貰っています。
1クール全12話の物語でした。
今後の展開…色んなモノの裏返る様に期待したい作品です。
もし続編があるなら是非視聴したいと思います。