四文字屋 さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 1.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
厨ニ中庸
堅書直美と、未来から来た「カタガキナオミ(自分)」の、
近い将来彼女になる「瑠璃」を救おうとする冒険譚。
まあここまではPVとかでも公式でも明らかになってるので、問題は公式で言っている「ラスト1秒、世界がひっくり返る」というのを見届けてやろうというスケベ心で劇場に足を運んだわけなのだが・・・
結論から言ってしまうと、このラスト1秒は{netabare}正直言って肩透かしではあったな。
いやまあ、バカと鋏と夢落ちは使い様とも言うし、いけない訳じゃないのではあるが、
あまりに素直などんでん返しで、もうちょっとヒネッてくれてないと、
ヒネクレまくったおぢさんは満足できないんですよ本当に。{/netabare}
直美と瑠璃のお付き合いのプロセスとかは、割と見ものだったし、
これから起きるはずの事故にどう対処するのかといったところを待つのは楽しめた。
{netabare}その事件のあたりから、世界観が揺らいで行って、
これは実世界ではなくて、データ化された過去なのか?と眩暈のような感覚に襲われるあたりはなかなか素敵な作りになっている。
だがそれ故に、
すご~くパプリカ的だな!と気づいたときにラストのどんでんまでアタマの中で描けてしまうのが、まあ弱点ではあるし、多分に今敏的展開なのは、誰もが感じるところなので、ここは工夫が必要だったかもとは思う。
というか、元ネタに確実にハードボイルドワンダーランドがありきだと思いついた段階で、オチが見えるのは演出の力不足。
夢落ちは、斜め上に行く知恵と才覚がなきゃ、やってはいかんのよ。
これなら「正解するカド」のとんでも落ちのほうが、まだせせら笑える分、よかったかも知れない。
{/netabare}
CVの力量とキャラの魅力の剥離は、鑑賞者にもよるのだろうが、
すごく気になった。