シャベール大佐 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
クソ真面目なほど真剣で、だからこそ笑える青春アニメ
高校の文芸部を舞台にした青春アニメ。全12話。
物語は、5人の女子高生を群像劇っぽく描いていきます。恋や性に強い興味や憧れがあるのだけれど、一方では未知のものへの不安や、穢れたものとしての忌避感もあって、どう行動してよいのかわからない、といった思春期の悩みがテーマ。作風は基本的にはコメディで、登場人物たちの等身大の悩みから生まれる突飛な行動が笑いを誘います。ちょっと過激な場面やシリアスな展開があったりしても、あまり暗く湿った空気にならないので、気楽に楽しめました。性が題材ということもあり、表面的な下品さが目に付く部分もありますが、この作品のキャラたちは決してふざけて行動しているわけではなく、むしろクソ真面目なほど真剣なので、観ていて苦笑しながらも応援してしまいます。また、並行して進む5人の物語のうち、特定のパートだけに面白さが偏ることがなく、全体としてバランスがとれていたのも良かったです。
作画はとても綺麗。キャラデザにも個性があり、特に小野寺和紗や本郷ひと葉は印象に残る外見でした。音楽は、OP、EDともHoneyWorksの曲でしたが、特にOPは作品にも合っていて良かったです。
最後まで観終わって、とても楽しめました。個人的には、原作の岡田麿里というと、ドロドロした人間関係が得意というイメージの割には後味の悪くない作品が多いような気がしていて、この作品もやはり爽やかな印象を受けました。青春アニメとしては、なかなかの良作だったと思います。