「女子高生の無駄づかい(TVアニメ動画)」

総合得点
85.5
感想・評価
839
棚に入れた
3362
ランキング
240
★★★★☆ 3.9 (839)
物語
3.8
作画
3.7
声優
4.0
音楽
3.8
キャラ
4.1

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

演技に安定感あり

 原作は未読。
 ざっくりした印象はギャグ寄りの女子日常系といったもので、個人的には「あずまんが大王」や
「らき☆すた」などに連なる系統の作品かなという感じ。
 本作発表時期の近い時期の作品だと「あそびあそばせ」に近い印象。
 ギャグ寄りということで、きらら系と呼ばれるような作品群ほどキャラ萌えを重視していない
ようではあるが、笑いネタがキャラの個性、あるいはキャラ同士の個性のぶつかり合いで生まれる
ようなものが多く、このキャラ描写がキャラの可愛らしさを引き出しているようなことが多く、
結局はキャラ自体の魅力も高まっていたような。
 ギャグ寄りの作品は割とブラックなものが多い印象があるが、本作におけるキャラいじりは
あまり悪意がなく、思いの外優しい世界になっていたみたい。

 主軸となるのが、主人公のバカこと田中 望と、幼馴染のヲタこと菊池 茜とロボこと
鷺宮 しおりの3人。
 図式としてはバカが大ボケ、ロボが小ボケ、ヲタがツッコミといった感じで、そういう
意味ではヲタが比較的常識人であるが、俯瞰的に見るとヲタも充分おかしい。
 いずれも相手に対する好意的発言などは一切ないが、いつもつるんでいるようで、
なんだかんだで仲が良さそうなところが微笑ましい。

 構成としてはこの3人を通じて、他のキャラを紹介していくような展開で、後半以降は3人
抜きの脇キャラ描写も増えてくる。
 いずれのキャラもどこかおかしかったりしつつも魅力的。

 キャラの魅力の一つにキャラデザインがあるようで、いずれも可愛らしいデザイン。
 作品世界においても美少女が揃っているようだが、そんな中でバカは例外みたいw。
 このバカは本当に馬鹿なうえにとにかくうざいが、誰にも遠慮せずに踏み込んでいく態度が
結果としてはクラスメイト同士を繋いでいくハブ的存在になっていたような。
 不登校だったマジョが学校に通うようになったのはバカの存在が大きいし、孤立気味の
ヤマイと交流を持つのはマジメとバカぐらいのような。
 このバカはクラスメイトのほとんどにあだ名を付けてしまうが、多くの作品においてあだ名は
小グループ内において使われるものだったり、特定の人物のみ使われるものだったりするが、
クラスメイト全員が互いにあだ名で呼び合う、それも一個人が勝手に決めたあだ名という状況が
なんかおかしい。
 メタ的にはこのあだ名はキャラの特徴を端的に言い当てていることが多く、一種の記号的役割を
果たしている感があった。
 このあだ名を使用しているためか、他作品に較べて田中(バカ)、菊池(ヲタ)、山本(ヤマイ)と
いった具合にオーソドックスな名字が多かったように思える。

 女子高生に負けず劣らず、いい味を出していたのが担任教諭のワセダこと佐渡 正敬。
 登場時はダメ教師といった空気を醸し出していたが予想外にいい先生だった。ネタ的にも
Cパートに多かったヤマイとの絡みは秀逸。

 キャスト的には若手組とベテラン組がおおよそ半々とバランス良く、各キャストも
ギャグ・コメディ作品に定評のある人が多く、そういう意味では安心して観られた。
 個人的にはヲタ役の戸松 遥、リリィ役の佐藤 聡美のテンション高めの弾けた演技が良かった。
 キャストと言えば、意図してか偶然かは判らないけど、中の人繋がりの遊び的要素も面白く、
「このすば」ではゆんゆん(ロボ役豊崎 愛生)の方がめぐみん(マジメ役高橋 李依)に
ご執心だったのに本作では逆だったり。
 極めつけは「SAO」におけるキリト(高橋役松岡 禎丞)とユージオ(青山役島崎 信長)のBLに
興奮するアスナ(ヲタ役戸松 遥)という図式で、男性陣のキャスティングに関しては意図した
ものとしか思えない。

2019/09/23
2024/04/21 加筆・修正

投稿 : 2024/04/21
閲覧 : 232
サンキュー:

5

女子高生の無駄づかいのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
女子高生の無駄づかいのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

STONEが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ