ひき さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
乙女どもよ。
文芸部に所属する5人の女子高生たちの青春ストーリー。
文芸を通じて恋愛の理想を語り合う5人の、
少女から女性に、性も含めた恋愛が、理想から手の届く現実に、
と変わっていく、まさに“その瞬間(季節)”の物語。
人生の中で一度きりの“この瞬間”を見事に描ききっている作品だと感じました。
幼馴染みの泉を想う和紗、
この物語の主役の彼女の恋愛が一番標準的な感じで、
彼女の泉への揺れ動く想いは、
泉と想いと合わせて非常に好感度が高かったです。
お互いの揺れ動く感情を伝え合うシーンもとても良かったです。
劇団にも所属していたことのある美少女菅原氏。
恋愛にどこか屈折した感情を持っている彼女の存在が
この物語に何が起こるか分からないちょっと危険な雰囲気を
感じさせてくれました。
そして彼女もこれまでの自分の気持ちと決別します。
この変化が非常にいい感じで、愛おしさ満点でした。
個人的には菅原氏がイチオシです!
和紗の親友のもーちん、
この子も菅原氏とはまた違った美少女でしたが、
途中までは異性への恋に焦がれる普通の女の子の雰囲気を醸し出してましたが、
この物語の中で自分の感情に気付きます。
この“瞬間”が、その時の菅原氏の気持ちも含めて、
この物語の中でも非常に素晴らしいシーンのひとつでした。
文芸部部長の曾根崎先輩。
潔癖で堅物な彼女は、
まさにこの物語の“季節”の象徴ともいえる変化を遂げます。
現実を知る、手に入れることで彼女のこれまでの考え方が一変してしまう。
女性とは恋愛でこんなにも変わってしまうのかなぁ…。
そして本郷先輩。
小説家を目指している彼女は才能はあるものの、
恋愛というものの実体験がないことで行き詰まってしまう。
自らの行動力でその空白部分を埋めようとするが…。
大胆だけど繊細な彼女もこの“季節”で大きく変わりました。
五人五色の恋愛模様がとてもよく表現された素晴らしい作品でした。
そして、OPの “乙女どもよ。”
メロディー、歌詞とも最高でした。
詞はまさにこの物語そのもの。
ほぼ毎日聴いてます!
物語は完結してしまってるので、後編は望めませんが、
非常に満足しました。