buon さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
思春期の感情は痛み無限大
愛のある愛の鞭より美味しいものはない。
また長いタイトルのラブコメかぁ、
と避けておりましたが良い油の香りがしそうな方からオススメされて見ました。
ありがとうございます。
思春期ってざっくり中学、高校の間だろうか。
傍から見たら大したことないのに一喜一憂が爆発している。
その人にとって良いことですら、
それが過度に過敏に過剰に湧き出る反応になると酷く痛々しいものに見える。
似たような歳や立場、あるいは全く異なることでも感情が大きく揺り動いたときのことを思い出せば、
彼ら彼女らの喜びも苦しみも理解しないにしても、思いやることができるだろうに。
さて、本作ですが、
主人公がいて、ヒロインがいて、サブヒロインがいて、誰かを好きな人がいて、
影のヒロインがいて、ヒロインの妹がいて、主人公の妹がいる。
一人を除いて彼、彼女らが抱えている問題に焦点が当てられる。
主人公の梓川咲太は高校2年生、
病院送りヤローとして人に避けられている。
世の中には雰囲気とか非文法とかなんか色々ある。
彼は空気を読めても読まない、戦わない人だった。
そんなイケてないイケメンなので、最後まで楽しく観れました。
このすばのカズマさんではないが、素直に生きていて行動力があるってのはかっこええ。
そんな主人公にたくさんの女性が出会ったり絡んできます、問題を交えて。
この問題が変な反応や影響を伴って現れる。
それは思春期症候群と呼ばれている。
思春期症候群を全ては説明されていないが、物理を交えて語られている。
語られているから理解できるわけではないが、
実際にある理屈や理論を交えて言われると思春期症候群に真実味を帯びる。
それが物語に重みを与える。
ヒロインである桜島麻衣を除いて、
普通に生活していればその問題を見かけたり、当事者になるような、近しい事だ。
大事なのはその問題に向き合うこと、向き合えることだ。
当事者ですら問題を流すことがあるのに、
被害者でも加害者でも、その友人でも家族でもクラスメイトですらない人間が、
面倒で、重くて、時間もかかって、かけても問題解決にも解消にも繋がらないことに
真正面から向き合う人間がいるのだろうか。
痛みを知っているから知らないふりができない。
そんな風にpay it forwardできれば救われる人もいるのかもね。
救うって場面があるってことは、困っている人が多いってことなんだけどね。
困った世界だ。
青春を取り除いたブタ野郎を自負している私が最後に一言、
俺を愛する美少女から罵られたい!!!!!