「秒速5センチメートル(アニメ映画)」

総合得点
87.0
感想・評価
3994
棚に入れた
18474
ランキング
174
★★★★☆ 3.9 (3994)
物語
3.9
作画
4.3
声優
3.5
音楽
4.1
キャラ
3.6

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ネタバレ

tomledoru さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

人生のすれ違いを切なく表現しています。

桜花抄・コスモナウト・秒速5センチメートルという
三部作で構成されているのは,
いまさらネタバレにもなりませんが,
全体的に幸福感や満悦という言葉が
全く当てはまらないですね。

「人生のすれ違いで,貴樹のけだるさの中を漂っていく」
とでも表現したら良いのでしょうか。

終始切なさが漂います。

〇「桜花抄」では,1年ぶりに会いに行くというのに
うれしさがにじみ出ていないし,
雪に阻まれてやっと会えたという感激より,
やっぱり,切なさがひしひしと伝わってきます。

手紙を風で飛ばされたことを言い出せずに
明里と貴樹はこの先二度と会えなくなります。

幼い二人には,ここから食い違っていく
人生の歯車にどうしようも太刀打ちできません。
(中学生が一晩帰らなかったら周りが
心配するという突っ込みもありますが。)

〇「コスモナウト」では,花苗という身近に
自分のことを思ってくれる人がいても,
気づかずにまた「気持ちがすれ違ってしまいます。」
暗に明里のことが,まだ心のどこかに,
引っかかっているかのように。

(あてもなく携帯のメールを送るふりをするのは
けっょく花苗に勘違いを与えるだけでしたね。)

〇「秒速5センチメートル」(桜の花びらが落ちる速さ)では,

「1000回メールしても、心は1センチくらいしか近づけなかった。」と
彼女に振られます。

まだ明里のことを探し求めているかのようです。

新海誠監督は「距離と時間がテーマ」と
DVDの最後で自らコメントしていますが,
運命のいたずらで引き裂かれた主に,
4人の「すれ違い」に注目してみました。

山崎まさよしの歌「One more time, One more chance」が
主人公が,あてもなくさまよう様子に,ぴったりでよかったです。

投稿 : 2019/11/20
閲覧 : 297
サンキュー:

8

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