不良中年 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
とても良かった。
放送を録画して数話見て何となく見るのをやめていました。別に面白くないというわけではなく、普通の恋愛音痴のよくあるお話だと思ったのと少し忙しくなって時間が取れなかったためである。
最近、少し時間が出来て同じように録りためていたアニメを一気見しているところだが、この作品は思った以上に面白い作品でした。
まず作画は綺麗ですね。さすがに写真という映像に関わるネタを扱っているためか丁寧に作られています。
そして、キャラクター達がとても良かったです。
幼馴染の伊集院は前半正直ウザくて少々耳障りというかアルクが言うように黙らせてやりたい事がしょっちゅう。
でも、伊集院薫ショーの回で彼が如何に多田君を大事に思っているのかが分かり、見る目が変わりました。
ピン先輩はいつもグラビアアイドル「ヒナちゃん」のことばかりで、そのくせ会える段になると緊張しいで、幼馴染の日向子ちゃんがヒナ本人だと気付かない少々残念な先輩だけど、頭はメチャクチャ良くて京大やめて東大に受かるというトンでもない人。
日向子ちゃんはよく見るとメチャクチャ美人さんで、こりゃ回りがほっとかないだろと思うのですが、地味少女を演じている風。
ピン先輩の卒業でヒナであることを明かすのかと期待していたのに...
そしてこの作品のヒロインであるテレサとアレク、二人はラルセンブルグの姫と侍従なのだが、二人とも美人だがテレサは王道的な美人なので初めはそれほど感じなかったのだけれど、回が進むうちに自分の中に少しづつ恋心が芽生えてくるのが分かりました。
{netabare}
主人公の多田君も少しづつテレサに対する好感が上がっていき、テレサが母国へ帰り合えなくなって初めて、恋心に気づいてテレサに気持ちを伝えるために苦手な飛行機に乗って会いに行くのだった。
正直いって会いに行ってもどうにもならないだろうと思いました。このアニメは小国のお姫様が日本に留学という突飛な部分はあるけれど、全編を通して極めて常識的な範囲で作られていたので、最後のパーティで二人はお互いの気持ちを確かめ合う事で満足し、その思いを一生胸に秘めて生きていくという選択をするのが常識的な前向きなハッピーエンドだと思っていました。
王家の一人娘で生まれた時から婚約者が決まっているわけだから、そう易々と婚約を破棄したりできるわけがない。
そう常識を前提で考えればそうかもしれないけれど、でもこれはフィクション、アニメなのである。
やろうと思えばどんな魔法も叶えられるのである。
最後の最後ラスト3分で魔法を使ってきました。
とても嬉しい魔法を。
常識の枠に囚われずっとモヤモヤしていた自分の気持ちが一気に晴れました。
テレサがいなくなって次期王女はどうするのかとか、シャルルと侍従であるアルクはつき合えるのかと言ったことは考えまい。
こういう魔法(ズル)もアリだよね。だってアニメって人を幸せにするための物なのだから。
{/netabare}
この作品をまだ観ていない人、見たけど私のように数話でやめた人は是非この作品を最後まで見て欲しい。
きっと幸せな気持ちになれると思います。