tomledoru さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
人間の本性や鬱アニメの傑作
ロボットが現れた経緯は結末で想像するしかありませんが,原作未読のため,未知の部分を想像する楽しみはあります。
何かのサイトにロボット・SFアニメとなっていましたが,そのジャンルに収まらない何かがあり,その何かに納得のいないものが残ります。
中学の1年生にしては,14人が背負うものが多すぎます。それぞれの子供たちの家庭環境,教師との関係,死を前にした葛藤や逃げ出したい気持ちなどなど,14人それぞれに人生物語があり,それらに共感するものがあります。
死を覚悟するしないにかかわらず,中学生たちは,ロボット(で)と戦って亡くなっていきます。そこに理由はないです。理不尽です。
理不尽さで言うなら,根柢のテーマの部分で「最終兵器彼女」を連想してしまいました。地球(日本)を救うというだけでほかに選ばれた理由のない戦いのむなしさに共通点があります。相手のロボットにも同じ境遇ではないかという伏線もむなしさが残ります。
政府や国防軍の関与もよく似ています。大人の都合や利益追求と子供たちの想いには,かけ離れたものがあります。
小4のカナの語り継ぐ役目もつらいものだと思いました。「原作」は,資料によるとさらに鬱っぽいですが,まじめな鬱作品として評価できると思います。