Jun さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
人間社会の縮図をうまく見せてる素晴らしい群像劇
鬱アニメというほどでもない。社会があまりひどく見えないように加減されている。ディスコティックな伴奏もこのサディスティックな劇を楽しめる環境を作ってくれる。視聴者様は別世界にいるのだ。
ハッピーエンド。ちょっとしまらないが、20年前のテレビ電波にのった話だから仕方ないか。小説“蝿の王”はもっともっととがっている。人間の狂気、少年の狂気が自分の中に流れ込んでくるが、これはまあ視覚的にも精神的にもR指定はつかないレベル。本当の人間社会はもっと吐き気のするものだが。狂っていても仮面があれば生活できる。
少年たちの群像劇には特筆すべきものがあるが、残念なのは敵の描写がアホすぎることか。敵(大人)の苦悩ももっと出した方が人間味が出るのに。少年達に選択肢が無いように大人達にも選択肢はない。
(この話の大人達ってかなり偉い。数千年後の太陽フレアのことを想定して具体的に行動している。あと、主人公の朴訥な話し方、よかったです。)