退会済のユーザー さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ものすごく丁寧に作られている
このアニメは原作をすごく愛してる人が作った気がします。
原作付きアニメの下手なやつは余計なセリフやオリキャラをぶち込んで間延びさせたり、1部のシーンだけしつこく描画して他のシーンが抹消されたりしますけれど、このアニメはそんなことは一切なくて、本当に丁寧に、過不足なく感動的に作り込まれています。笑いと感動のバランスが良いです。
原作にあるひとつひとつのエピソードがなぜそのタイミングでなければいけないのか理解しているので、たとえセリフや演出、エピソードの発生時期は変わっていても安心感があります。
もちろん原作を知らない人にも面白く思えるようにちゃんと組み立てているし、アニメにしかできない表現によって小説では想像するしかなかった大会の観客の熱気や、ランナーの走るスピード感などもしっかり作り込まれていて、久しぶりに観るのが止められないアニメになりました。
あ、すみません、嘘言いました。観るのが止められないどころじゃなくて毎日ループで観ています。
以下、特に好きなシーンについてネタバレ。
{netabare} ■第22話。
カケルがゾーンに入るところの演出が好き。
原作でも屈指の精神的なシーンをどう表現してくれるのか楽しみだったけど、藤岡の区間新の報告を聞いて一皮むけた後の追い風エフェクトとか、BGMの「黒い弾丸」、もう最高。
あれを見たらキングの親近感MAXエピソードまでもが吹っ飛んだw
■第23話。(最終話)
ハイジが襷を受けるシーン、
「あの夜、君が目の前を通り過ぎた時…」(ハイジからカケルへ)に対して、
ゴール前のシーン、カケルがハイジへ「あなたは言った走るとは何なのか…」のやり取りが死ぬほど好き。
ハイジは理想の走りは出来なかったけど、理想の走りをする人の理想になった。この流れ、尊過ぎる。
ていうか、ゴール前のコーナーを回って、ランナー達が影の中からサッと現れる演出なんて天才か。
光の中に立つカケルの泣き顔と語り…金色に光るハイジ。泣ける。声優さんも良かった。
ハイジのお父さんがラジオ中継で聞いて震えてるシーンも手元だけ写して顔を描かないとか、
走り終わったハイジが産まれたての赤ちゃんみたいに純粋に笑ってるところ、メンバーが駆け寄るシーンとシード権獲得した結果を丸ごとエンディングの曲に含めてしまうところ、
桜が舞うアオタケ荘と、ラストに10人でセリフリレー(駅伝だから)するところ、BGM含めて大好きすぎる。何度見ても飽きないですマジで。
「なあ!!走るの好きか!?」がハイジのセリフだったのにカケルに言わせるところが震える。
アニメを観終わってから、人生で6度目の原作読破。
でもまだ足りない。全然足りない。
アニメ終わってしまって寂しい。ネットで2次創作を見て慰めてます。強風ロスです。
オリジナルの続篇でも、スピンオフでも、なんでもいいから切実に求む。
{/netabare}