「Just Because!(TVアニメ動画)」

総合得点
81.9
感想・評価
905
棚に入れた
3654
ランキング
391
★★★★☆ 3.7 (905)
物語
3.8
作画
3.6
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.8

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けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

“冬”が舞台の“メロドラマ”で“青春群像劇”にハズレは無いと思ってる全けみかけが絶賛!つまりいつも通りです!!円盤の特典の小説とコミックも是非セットで!!!

2017年秋期オンエア当時は視聴をかまけていたのですが、『青ブタ』ロスを和らげる目的でチェックし始めました
全12話のオリジナルアニメです
まずはよくこんな企画が通ったなwと感心してます
シリーズ構成初の鴨志田一先生の1人脚本
オリジナルアニメのキャラ原案が初挑戦の比村奇石先生
さらに小林敦監督にとっての処女作
新進気鋭のスタジオ、PINE JAMによる制作
主要キャストは新人だらけ
音楽はアニメの劇伴担当が初めてのやなぎなぎ
よくもまあここまで初めてづくし、挑戦づくしの布陣が揃ったものです
正直こんな無茶振りなテレビアニメ企画、十年に一本か!?というレベルなのでこれだけでも十分観る価値があると思いました


2017年12月23日の神奈川県鎌倉市
中学からの4年間、福岡に転校していた高校3年生の泉瑛太(いずみえいた)は4年ぶりに懐かしの神奈川の地に降りたった
高校3年の冬という青春の瀬戸際ながらも、父の仕事の都合で再度転校を余儀なくされた瑛太は、既に大学の推薦入学に合格していたので転校先の柏尾川高校で残り少ない高校生活を惰性で過ごすことになるはずだった
しかし転校初日、中学時代の親友である相馬陽斗(そうまはると)と再会
さらに陽斗に片想いする中学時代からの同級生で、瑛太の片想いの相手でもある夏目美緒(なつめみお)とも予期せぬ形で再会した
そして美緒の気持ちなど露知らぬ陽斗の片想いの相手である吹奏楽部員、森川葉月(もりかわはづき)
写真部の2年生で、瑛太と陽斗のドラマティックな再会劇を偶然にも目撃した小宮恵那(こみやえな)の2人を巻き込んで、高校生活最後の冬、5人の胸に秘めた想いが交錯する…


オイラがこの世で一番好きなジャンルは「冬、メロドラマ、群像劇」なんです
つまり『WHITE ALBUM』とか『true tears』とかが好きなので、この作品を受け入れるのに時間はかかりませんでした
いや、むしろ脊髄反射的にハマりましたw


三角関係が四角、五角へと発展していくという、メロドラマスキーにはヨダレモノの展開
さらには受験、やがては卒業というタイムリミットが登場人物たちを焦らせ、物語を加速させます
野球部員とソレを応援する吹奏楽部員の恋、というのも高校生ならでは構図で好感を持ちました
この関係のキーとなる劇中で度々流れる楽曲「in unison」は円盤最終巻の特典のサントラでヘビロテするほど好きになりましたね


現代劇ということもあって背景描写や小物類は新海誠作品とタメを貼れるほど現実にある風景や実物を丁寧に再現しています
ホントに片っ端から許可を取りにいったらしく、むしろ架空の商品名や建物が登場したとしたら、むしろソレは許可が下りなかったモノ、という認識でOKだそうです


特に現代の高校生、というより現代人に必須のツールとも言えるLINEが劇中ではセリフ以上に重要な役割として登場します
もちろんLINEから許可を取ってちゃんと「LINE」として登場するのです
個人的に『ホワルバ』然り『アマガミ』然り『青ブタ』然りを観ればすぐ分かることですが、【携帯電話というガジェットは恋愛ドラマをつまらなくする悪しき存在】だと思っています(笑)
なので、何らかの制約を設けた方がドラマ的には絶対に面白くなる、と考えているんです
ですが今作ではそれを逆手にとって“既読スルー”や“未読スルー”で心のすれ違いを描いているのが、あー正に現代の等身大の恋愛ドラマだなーという独特の味わいを出していました


まあ、唯一不満点を挙げるとしたら11話の陽斗の告白に対する森川の返事が素晴らしくドラマティックだったので、相対的に最終回で瑛太と美緒がお互いのLINEをスルーし続けた為にすれ違っていた時間が妙に長くて流石にアホらしく感じてしまったことでしょうかw
このことからやはり結論として【携帯電話は恋愛ドラマに不要の長物】というオイラの持論が揺らぐことはありませんでしたね


毎話お話の“退き”が上手いのでのめり込むようにハマっていったのですが、お話の中心となる4人のキャラにも勝る魅力を醸し出していたのが5人目の主人公であり今作のトリックスターである小宮恵那と、4人を温かい目で見守る乾依子(いぬいよりこ)の存在です
途中から本筋に割って入ってくる恵那はともかく、依子は本筋の恋愛とは無関係な存在なので、少しずつキーパーソンとしての役目から離れていくのですが、この依子が良い人過ぎて可愛くて可愛くてたまらんのですw
だからただのサブキャラで終わってしまうのはちょっとモッタイナイ気がしてならなく、今作最大の不満点だと感じていました
しかし実は円盤の初回特典に付いてくる鴨志田先生書き下ろしの小説で恵那と写真部の視点が、比村先生描き下ろしのリーフレットコミックで依子の視点がちゃんと補完されているんです
やった!
円盤揃えたオイラGJ!
ちょっとアニメ本編との整合性に多少のズレが出ているのですが、公式の二次創作として受け止めると心地良い、というかオイラとしちゃ嬉しい誤算で十二分に満足です
是非とも、恵那派や依子派の方々はこれら特典も押さえてチェックして欲しいと思います


こうやって世界観が膨らんでいくのが群像劇の良いところで好きなところですわホント

投稿 : 2019/11/14
閲覧 : 816
サンキュー:

20

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