かんろ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
悲哀を乗り越えて強くなる!音楽とアクションシーンが秀逸。大正、昭和初期の少年剣士の再来。
強さの秘訣が
人間の弱さだと描いているのが感動的です。
このテーマはグッと来ます。
強いばかりでなく、
人の心の怯えや恐怖心や弱さが丹念に描かれていて、
それ故、勝った時の達成感、充実感、
負けた側の悲哀に向ける暖かい眼差しに、
感動して涙を堪えるほど。
息抜きのギャグシーンや
敵の鬼の技の趣向は、
ちょっと突っ込みたい所もあったのですが、
中高生向きの漫画と捉えるなら、
楽しいかもしれない。
しかし、
ここぞというアクションシーンや
敵の鬼が殺られるシーンなど、
心情に迫る丁寧で迫力ある作画、間合い、余韻、
そしてそれを支える音楽の世界観は流石、
見応え、聞き応えあります。
刀の技から醸し出される
葛飾北斎風劇画調水の表現は、
昔の時代劇みたいでとてもカッコよくて、
かえって新鮮です。
はるか昔の良き時代、
猿飛佐助や少年倶楽部の赤胴鈴之助などの
親孝行な少年剣士の復活、
みたいな感じがまた懐かしさもあって面白い。
また、鬼の技巧を凝らした罠の数々も、
こういった昔の漫画からの系譜かもしれない。