退会済のユーザー さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「かえってきてうりしかぁ」
原作者の出身地長崎県五島列島を舞台に、ある事件を切っ掛けに移り住むことに
なった青年書道家とエネルギッシュな島民との日常を描く。
やや常識に欠け世間知らず。幼少から書道に専念する生活を送る彼は、俗にいう
へたれ。子供の接し方、ましてや遊びの楽しみなどは全く知らない。そんな彼を
慕う琴石なるを始めとする島の子供たちとの遊び、島民との触れ合いを通じ、人
として大切な何かを感じながら成長していく。
島の素朴な生活。そこには今の都会暮らしでは失いつつある、忘れてはいけない
助け合いの優しさがある。
人を敬い、時に相手の目線で接することの大切さ。
次第に訪れる感動が生む閃き。今はまだ未熟でも、送り出した父の想いに気付く
その時、欠けたピースが一気に埋まり、新たな境地がきっと拓かれる。
そして元気者の『なる』が時折見せる、人の気持ちを汲み取った優しさ。泣き虫
で可愛いらしい『陽菜』。二人が話す長崎弁がとても愛おしく癒される。
「先生、かえってきてうりしか!」。
島に戻ることを信じて疑わない、島民たちの気持ちが痛いほど嬉しい。