「魔法使いの嫁(TVアニメ動画)」

総合得点
81.0
感想・評価
980
棚に入れた
4390
ランキング
427
★★★★☆ 3.6 (980)
物語
3.5
作画
3.7
声優
3.6
音楽
3.6
キャラ
3.5

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ネタバレ

rFXEy91979 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:今観てる

『魔法使いの嫁』というのは、圧倒的映像美と荘厳なファンタジー。

#1「April showers bring May flowers」
{netabare}久しぶりに堪能しました!

言葉以上に語る映像、静謐に紡ぐ世界と、チセの環境の変化だったり、受け入れられることへの戸惑い。足し算と引き算だったり、あらゆる叡知を尽くしてなければ、辿り着けない実に見事で、とても素敵な1話でした。

1カット1カットにしっかりとした動きを入れたり、目に見れない表裏一体と呼ぶべき、優しく危険な世界。どれほどの技術を費やし、考え抜いて構成したか?それを想像するだけでも、手が込んでて圧巻でした。

本放送時、ボクは見ていてジブリを思い出しました。といっても単に演出、香りがそうだと言うのではなく(それもあるにはありますが)、日本人が慣れ親しんだ、"何気無い景色の裏にあるかもしれない、別の世界"。それを想起させてくれる、そういう意味でのジブリです。

WIT STUDIOはボクにとって、後世にまで残って欲しい、稀有なアニメスタジオです。『ヴィンランド・サガ』もですが、作品で勝負をしていく、そんな姿勢が好きだから。

中断していたまほよめ全話を制覇するのが楽しみです!{/netabare}

#2「One today is worth two tomorrows.」
{netabare}深く静かな夜の時間が、似合うアニメは有り難いです。

日中は人の喧騒、熱気が蔓延る世界ですが(あくまで良くも悪くもです)、夜は眠りについた世界の異なる息吹を与えてくれます。この作品はまさにそういう息吹を感じるファンタジーで、2話はそこで静かに生きて、敬意を欠かない人が出ます。"自然"を借りる魔法使い、地元の知古の嫌われ神父(または牧師)w。それぞれの熟練たちがチセを導き助言をくれます。だから余計な騒々しさや、軽率さは微塵もなく、プロとしての見識だったり、経験値を教えてくれます。

ロンドンの街並みだったり、アイスランドの広大さも、作品のすべての面での深いところを与えてくれます。世界は騒ぎ立てたりせず、ただそこにあり続ける。それをどう考えて、そして捉えて触れていくか?これからチセが考えなければならない大事な一つです。という感想が2話を見終えて、湧いてきました。

雄大な自然と世界はアニメになると濃さが増す。まさにそういう好例が、このアニメと思いました。{/netabare}

#3「The balance distinguishes not between gold and lead.」
{netabare}今回も良かったです。
"死"を特殊なものとはせず、自然の摂理と捉えるドラゴン。穏やかな最後のときに羨望を向けるチセ。コクが深く、想像力をも刺激させる素晴らしさ。エモーションを加速させる映像美と静かな芝居に、ただただその身を委ねました。委ねたお陰で至福でした。

チセは既存の概念を、ここである意味揺さぶられて、"生と死"とは?"空と共に生きる"とは?を思案して、初めて新しい価値観に出会えたように見えました。

特別なものなどない、ただ知らないだけだった。なら自分の忌むべき力は、自分自身はどうありたいか?そんなゴールと次のスタートにチセはようやく立てたみたいで、何というかビターであれど、幸せな後味でした。上手く言葉を紡げないけど、なんかそう思いました。

次はいよいよあの回です!久しぶりだし、ドキドキです!{/netabare}

投稿 : 2019/08/26
閲覧 : 355
サンキュー:

6

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