ゼルミナ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
やはり両方必見なのだ!
2019観了。(原作プレイ済み)
原作ゲームについての言及はなるべく避けるが、PCギャルゲー百家争鳴のあの頃、確かな存在感を示した傑作であったことは最初に記しておく。
個人的にはアニメにおける原作要素は全肯定。
通して観たあと印象に残るのは、情報量の多い大河ものの、しかもゲームという別表現の物語をまとめて見せる上江洲誠の手腕であろう。
多くの勢力が入り乱れる後半は初見ではわかりにくいかもしれないが、言語化は難しくてもニュアンスはちゃんと伝わるはずだし、中盤までは「あれ?ほとんどノーカットじゃね?」という錯覚すら抱きましたわ。
(もちろん、落ち着いて考えると色々ちゃんとアレンジされているのだが。)
作画面ではヒロイン、エルルゥへのこだわりが光る。
2クールという長丁場なので、スタッフによる画の差異は話ごとに当然あるのだが、エルルゥの造形や印象はかなり統一されていたと思う。
群像劇でありながら、主人公とヒロインがちゃんと中心にいる感。
声優陣の演技に関してはもう、メインキャスト全員最高!状態なのだが、わけてもハクオロさんを演じる小山力也の熱演が光る。
声質的にもハマり役といった感があるが、クールでありながら冷たさを感じさせず、むしろ憂愁が漂うセリフ回しは素晴らしいの一言ですわー
あとは、アニメだからこそ伝わりやすい情報(風景、文化、調度など視覚化できる部分)と伝わりにくい情報(カタカナ語。特に固有名詞。)はやっぱりあるなーというのを実感した。
特に固有名詞は知っていてもシーンによっては聞き取れなくて戻したりもしたので、原作未プレイ勢はつらい部分もあったかもしれない。
しかし、それでもあえて原作ゲームの固有名詞をそのままセリフにしたスタッフの原作リスペクトには敬意を表したい。そして1原作ファンとしては本当に嬉しい限り。(例えば、ラクシャライは騎兵隊にした方が意味は通りやすいはずだが。)
そして、原作リスペクトと言えば、最終話の「キミガタメ」だが、戦闘フェイズの概念がないアニメにおいて、最大限それを汲み取ろうという姿勢も素晴らしいと思う。原作におけるラストバトルはちゃんと表現されているのだ!(アニメ的には封印してエンディング、でも過不足ないハズ)
とは言え、やはり表現手段の違いによって情報量はもちろんだが、印象も変わってくる。アニメしか見ていない方は、ゲームをプレイして戦闘フェイズで各キャラクターを自分の手で動かすと、印象が変わる場合もあると思う。
オボロは最前線の要なんやで!
Fateなど、その他の作品にも言えることだが、結局はゲームもやって、アニメも見て、できる限りすべてに触れるのが望ましいなぁと改めて思いましたわ。
あ、「うたわれ」に関してはラジオも忘れるな!(笑)