ヒロウミ さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
序章と終演は劇的な歌劇の大団円は驚異の破壊力
食わず嫌いシリーズのまさかの完走。その全ては劇中歌と声優陣の熱演にあり。
ロボット系作品でまともに見たのは幼少期に再々放送ぐらいで放送されいたファーストガンダム、普段閑古鳥しか鳴かない田舎の映画館が大盛況だったF91、社会現象を巻き起こし地方の非オタがテレ東を知ることとなったエヴァ。実はこれだけでマクロスシリーズは名前だけ聞いたことはあっても全く触れたことがなかった作品。
パチンコでこの作品の存在を認知し「ライオン」の曲でがぜん興味が湧いたにも関わらず1年以上視聴しなかったのはロボ系アレルギーだったからだ。しかもコードギアスでアレルギーを悪化させて視聴に踏み切れなかったのもある。
で、いざ視聴すると圧巻の1話2話の作画とバトル描写。私の語彙力で表現するならば「ゴリゴリにドカドカドカドカドカズキャーンズバババババ」と言ったところ。端的に言えばスゲェ、カッケーやんと素直に思える迫力があった。さらには遠藤大先生のシェリルの脳に抜ける甘ったるい声にやられてあっという間に物語全てを見終わってしまった。
ストーリーの展開はスピード感が強く中だるみはないものの「愛と歌で救う」物語の「愛」の発生と成長が突拍子の無いものが多く正直つまらない。特に主人公のアルトの設定が無駄なものが多かったりしてキャラも迷走気味でかなり邪魔をする。
しかも外注先の会社なのかマニラのアニメ制作会社が関わっている話数の作画がかなり劣悪で一気に見る気を削がれた。カクカク動いてて不自然極まりない人物描写は最初の2話のずば抜けた作画を見事に裏切られ、そこそこの話数に絡んでいて非常に勿体無いものだった。特に最終話の最後のシーンのヒロイン二人の線量もっと増やしてよ!ってか遠藤大先生とと歌ってる人の声の歳の差何とかしてよぉぉぉぉぉぉ!中島さんもっと演技頑張ってよぉぉぉぉ!
そんなこんなでソコソコの突っ込みどころがあるこの作品が私なりに高い評価となったのはもう一つの芯である「歌」がたまらなく良い。クッサくてショボい物語を力量抜群の演者さんがしっかり盛り上げて止めは頭の中にメロディがくっきり残る劇中歌でミュージカルが完成されている。
圧巻のバトルシーンの24話25話は本当に素晴らしく必死で成し遂げようと奮闘するキャラクター達の姿と劇中歌のメドレーが琴線にビンビンに触れまくりだった。しかもあっさりし過ぎだろって思えるほどの物語の締めくくりなのだがカロリー濃いめの最終決戦だったからこそ、それでよかったのかもしれない。終わりよければ全て良し、そんな作品だった。
次にこのシリーズを見るならばマクロスΔかなぁ。この作品ですら無印からちゃんと見ないとわからないのかと思える話しがちょいちょいあったのだが制作された時代を考えるともう今更見れないだろうな・・・。
ちなみに私はこの作品を見るまではランカ派でしたが今はシェリル派です。ライオンとダイアモンドクレバスを機会があればぜひ聴いてみてください。とても多彩な劇中歌、あなたに響く歌はどれですか?