shino さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
天然コケッコー
山田尚子監督作品、構成吉田玲子。
うさぎ山商店街にある餅屋の娘、
たまこの少し不思議でお騒がせな日常。
感じたままの列挙となります。
少女の日常が淡々と描写されますが、
そこに感じ入り共感できるものがなければ、
物語は平坦なままで終わってしまうのです。
もう少し共感できる工夫があればと思います。
物語にアクセントを付ける、
{netabare}言葉を話すデブ鳥だけが救ってくれました。
孤軍奮闘の彼には称賛を贈りたい。
これはキャラを愛でるアニメかも知れません。{/netabare}
かつては商店街に「冒険」があった。
そこには小さな「社会」が存在した。
時代の波に取り残され消えていくものに、
感性機敏な彼女らしい優しい眼差しがある。
きっと山田監督が描きたかったものでしょう。
女性的な感性で女性に向けて物語を紡ぐ。
彼女が描く男の子は記号のように感じる。
{netabare} これは新海誠監督にもその傾向がある。
山田・新海の繊細で透明でどこか自己愛的な、
ロマンチシズムとセンチメンタリズムは、
極めて同性的なものなのだと印象を持ちます。{/netabare}
私はどちらの感性も素敵だと思う。