退会済のユーザー さんの感想・評価
4.1
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
寄せては消える波のよう
風情ある高知市を舞台に、大人に成りきれない高校生の
リアルな青春時代を描くスタジオジブリ制作の異色作品。
高知の高校を卒業し、東京の私立大学に進んだ杜崎拓。
ある日、吉祥寺駅のホームで見かけた武藤里伽子に似た女性に驚き、
故郷への帰省を切っ掛けに、懐かしい彼女との高校時代を思い出す。
ある季節、家庭の事情で突然東京から転校してきた武藤里伽子。
成績優秀でスポーツ万能。しかし生活環境の違うこの街を毛嫌いし、
あまり協調性を持とうとしない彼女はクラスの反感を買っている。
そして杜崎拓も、そんな彼女に好意は描けなかった。
いつしか彼女は、時折見せる拓の優しさに次第に想いを寄せていく。
しかし、友人を気遣う拓は彼女の想いに近づこうとはしない。
里伽子にふられた松野は、そんな拓を見て思わず殴ってしまう。
それぞれが素直になれず、想いを残したまま卒業した高校生活。
時は流れる。寄せては消える波のように。
そして時が過ぎ、今はただ貴方に逢いたい。
時の流れ。それは淋しくも、過去を見つめ成長させる大切なもの。
駅で見せた深いお辞儀に、大人へと育つ里伽子を写し出す。