薄雪草 さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
マジック・リアリズム
爽快にも、不快にも、なった。
激しさと、穏やかさが、あった。
甘やかさも、苦々しさも、感じた。
怒らせる作品、だったの?
誰かが、誰かに、怒られたの?
誰かが、誰かを、怒れるの?
そんなの
立ち位置や受け止め方で、評価は変わること。
ううん、書きたいのは、そんなことじゃない・・・。
愛は、地球を母とし、宇宙を父とする。
人からセカイへの、愛の、実践者。
セカイから人への、愛の、伝道者。
それが、天気の子なの・・・?
私は、そんなゆるい感覚に、ぼんやりとひたっていた。
私の今は、過去でできあがっている。
8分も前のおひさまを見て
8.6光年も前のシリウスを見る。
帆高がみている 陽菜の、えがお。
陽菜がみている 帆高の、なきがお。
それだって、数ナノ秒前の過去。
"今" は、そんな刹那と、そんな悠久とを
重ねて、紡いで、縒り合せて
やがて、確かな絆を結んでいく。
帆高のこころ × 陽菜のきもち
いつだって、世界は、ひとのエモーションでゆらいでいる。
だから
やれることがあるうちは
どんなに、みっともなくっても
「僕たちは大丈夫」だって言えるはず。
きっと
できる理由があるならば
どんなに、わらわれたとしても
「君の大丈夫になれる」って言いきれる。
それは未来を確かなものにするキーワードだから。
新しい物語を創り上げていく羅針盤になるはずだから。
新海監督が魅せてくれるのは、いつだってマジック・リアリズム。
RADWIMPSが聴かせるメッセージは、あったかいメロディライン。
私も、目の前の今に、信じられる愛があるはずと思って、生きていこう。