ダレイオス さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
馬鹿みたいな作戦を一生懸命考えて行動することにより面白いギャグアニメになってました。
かなりのエリート名門高校の生徒の女の子の「かぐや」と男の子の「御行」が
主人公キャラでその2人で進行するものとなっている。
お互い好意は持っているものの恋愛は告白した方が負けと考えていて
いかにして好きな相手を告白させるかをテーマにしている。
その過程でいかに相手を告白させるかというトラップをはって
色々作戦を考えて進む形式
「かぐや」は副会長で凄いお嬢様の家庭で過ごしていて
自分に好意を持たない人間はいないと考えていて自信家というもので
自信があるから「御行」に告白させようと考えている。
「御行」は生徒会長だけど一般家庭の出身で学力はエリート校の人間の中でも
トップで庶民だけど優秀ということで
彼も自信家で「かぐや」に告白させようと考えている。
ただし告白させる作戦は「頭脳戦か?」と言われたら
まったく頭を使わないものではないけど
基本的には普通の人が普通に思いつきそうなことを
やっているだけなので、そのやり口が姑息に見えることにより
ギャグぽい作戦に見えて視聴者を笑わせようというもので
作戦自体は凄いというものではないですね。
しかしながら本人達は必至に考えているとわかるし
それを実行するために馬鹿馬鹿しい下準備もしっかりしていたってまじめなので
そのギャップ的なものもあって笑えました。
馬鹿馬鹿しい姑息な手でも大真面目に全力で真剣に取り組めば笑えますね。
そのおかげでギャグアニメとしての形が出来ていた。
あとナレーションで馬鹿らしさを煽っている感じだけど
ナレーション自体は煽り方は上手いし
ナレーションで指摘している部分は鋭い部分をついていたりで
的確なので楽しめるものとなっていました。
あと作戦を見れば「かぐや」が「御行」のことをそこまで好きなんだな・・・と
わかるしその作戦はそこまでして好きになってもらいたいのね的な
ニヤニヤ出来るものだったのも面白かったです。
そしてその仕草とかは作画が優れているので
その作戦を実行中に焦ったり、照れたりする作画は凄く可愛い感じに
演出させれていて彼女が魅力的に見える表現も出来ていた。
「かぐや」については自分から告白したら負けと考えているのあって
好きなんだけど素直に好きと言えないという展開がコメディとして機能しているので
その展開は楽しめました。
そして自信家だけど、実はウブで世間知らずでポンコツな部分も
可愛らしくて笑えて楽しめましたね。
う-ん、自信家だけど「キス」よりも先の行為を知らないとか
無垢な部分は特に良かったな
「かぐや」は面白い子だし可愛い子に描けていた。
「御行」については「かぐや」の作戦について
それはどういう狙いがあるのかと考えたり
それに引っかかったら「かぐや」に馬鹿にされると
考えたりで焦ったりするその展開が男の子ではあるが可愛らしかったり
するので彼もウブさが出ていたのは良かった。
あと何をするのも一生懸命なのも良かったですね。
生徒会長らしくない所を見せたくないがために
自分の欠点を克服しようとする努力の描写も全力で頑張るという
表現が出来ていたのは良かったし
得意な勉強でも全力で努力して得意になったんだな・・・と
伝わる描写だったのも良かったです。
その積み重ねが彼の魅力になってました。
この2人がなぜお互い好意を持っているのかも最初はわからないので
とにかく好意がある2人ということしかわかりませんでした。
ただ2人の性格の描写が良かったので
その性格のおかげで好きになってもしょうがないかなと思える
ぐらい性格は魅力的だったのでお互い好きだということについては
納得はいきました。
ストーリーについては1話3つのショートストーリーの構成で
深いものがあるタイプではなかったな
1話30分アニメとしてはあっさりしていました。
しかしながらストーリーが進んで中盤以降でも当初の目的の相手に好きだと思わせて告白させると
いうテーマ自体は存在はしていてテーマにブレはなく
そこから好きだと言えない2人の関係になったりの
恋愛要素のあるコメディ展開に進展していって
好きなんだけど好きだと言えない恋愛ものとしては良く出来ていました。
特に「かぐや」の後半の恋する乙女ぷりは素晴らしかったです。
2人の主人公キャラ以外の他のキャラについては
出番は少なかったが濃いキャラが多いので印象は残りました。
書記の女の子はアホぽい子だけど
結構セコイことも考えていたりで黒い部分もあったりで意外性はありました。
ただそこまで深くは掘り下げられない他のキャラなので
いい風にとれば2人の主人公キャラを邪魔しないように配慮していた
感じだけど持て余しているとも言えなくもなかった。
劇中曲は雰囲気を盛り上げたり
とてもいい感じに流れていてかなり良かったです。
作画については心の声時の演出が凄く良くて裏の感情の表現が
良く出来ていました。この点は素晴らしい。
ギャグ時の演出もキレがあり作画自体とても笑えるものとなっていて
楽しめる作画でした。
キャラの作画自体も安定していて安心して見れる
クオリティーはありました。
声優さんについては上でも書きましたがナレーションについては文句なしでした。
「かぐや」役の方は声質は合っていたし普通に喋っている時の
喜怒哀楽の表現は上手かったのですが
興奮した時の叫び声の時はやや裏声でチョット引っかかりました。
ただそういう演技作りだと思うし、そういう演技と
考えれば必死さが可愛らしい演技だったと思います。
まとめると頭脳戦とは言いにくいが
馬鹿みたいな作戦を一生懸命考えて行動することにより
面白いギャグアニメになってました。
ナレーションによる煽りも楽しめるし
「かぐや」がそこまで好きなんだ・・・を伝わる
作戦や好きだと言えないことによる展開のコメディも面白く
「御行」が何をするにしても
一生懸命さが出ていたのも良かったです。
2人の主人公キャラ以外のキャラも印象に残ったし
ストーリーに深いものがあるタイプではないので
ストーリーに深みはないが恋愛要素のあるコメディアニメ、ギャグアニメ
としては楽しめる出来だったのではないでしょうか