退会済のユーザー さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ある意味僕には哀しい作品
天命を待つ身に突然訪れる別の理由の死という結末は斬新だし、
きっと多くの方に魅力を与える作品だと思います。
ただ、僕はこのストーリーにはあまり共感出来なかった。
残り少ない人生を精一杯生きようとする彼女の姿は美しい。
でもあまりに悲劇を背負わせようとする展開は苦痛でしかなかった。
主人公の心の成長も、彼女の運命を踏み台にしているような終わり方が
僕は全く好きになれない。
対局の人格を描き、互いが互いの魅力を感じ求めていく姿はとても素晴らしい。
タイトルの意味がそこにあるのも良く分かります。
でも、たとえそれによって心の成長をすることが出来たんだとしても、
好きになった人の儚い人生を身近で感じた者として、直ぐに気持ちを切り替え
前を向いていられるなんて、男として全く理解出来ないし、したくない。
死期を悟る彼女が明るく演じる姿には切なさと共感を感じたのは確かです。
友人を気遣い病気を知らせなかった彼女の気持ち、「共病文庫」の相手として
彼を選んだ理由も良く分かる。そして恭子の気持ちや行動も良く分かる。
でも、どうしても僕はこの主人公が嫌で嫌でしょうがない。
もし物語の最初からもう少し彼の優しさを感じることが出来たなら、もっとこの
作品が好きになっていたかも知れません。