Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
流石…としか言いようの無い出来映えの作品でした。
この作品の原作は未読です。
アニメは1期未視聴で2期目からの視聴になります。
1期はアニメこそ見逃しましたが、原作を途中まで読んでいたのでこの作品の持つ独特な雰囲気は知っているつもりです。
いよいよ4期になりました。
今度の主人公であるジョルノ・ジョバァーナは、何とジョースター家の宿敵・DIOと日本人女性の間に生まれたDIOの息子に相当するんです。
3期からジョースター家 vs DIOの構図は大人しくなりましたが、まさかDIO系主人公が登場するとは夢にも思っていませんでした。
まさかジョースター家がラスボスになる筈はありません。
主人公を入れ替えただけで、こんなにも物語が先読みできなくなるなんて…
これまでこの作品が積み上げてきたものが、どれほど大きかったのかが窺えます。
イタリア裏社会を牛耳るギャング組織「パッショーネ」に属する青年ジョルノ・ジョバァーナ。
彼には街に麻薬を流す組織の【禁則事項】を倒し、街から麻薬を排除するという夢があった。
謎に秘められた【禁則事項】に近づくため、同じ夢を抱く幹部のブローノ・ブチャラティ率いるチームと共に【禁則事項】 。
~中略【禁則事項】~
ジョルノやレオーネ・アバッキオ、グイード・ミスタ、ナランチャ・ギルガも、 ブチャラティと行動を共にすることを選択する。
『正義』を信じ『苦難の道』を歩み始めたジョルノたちに、『運命』が立ちはだかる。
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂こうと思いましたが、あまりにネタバレ要素が強く、肝心なことは何一つ書けなかったような気がします。
なお、公式HPのINTRODUCTIONの【禁則事項】の部分には、本来違う文言が入っていますが、こちらもネタバレ回避を優先したため全く意味不明の文章になっていますがご理解頂ければと思います。
主人公のジョルノですが、いくらDIOの血を引いているとは上、立ち振る舞いはまるで真逆…
凝り固まった正義感…は感じられませんでしたが、仲間を守ることに至っては、まるでジョースター家の一員と言っても過言ではないくらい一本芯の通った人間だったと思います。
この作品の最大の魅力は登場するキャラが兎に角格好良いこと…
ジョルノの加入したギャング組織「パッショーネ」のチームリーダーの一人であるブチャラティを筆頭に、アバッキオ、ミスタ、ナランチャ、フーゴが同じチームメイト…
それぞれに共通しているのが、全員スタンド使いだということです。
完走後にwikiをチラ見して知ったのですが、この作品も原作漫画をほぼ忠実に再現しているんだそうです。
進撃の巨人を見た時も感じたことですが、漫画家の頭の中って一体どうなっているのでしょう…
1期の頃から何もかもが激変していると思います。
どうしてこんなにも面白い物語が考えられるんだろう…
どうして頭に浮かんだイメージをしっかりと形にできるんだろう…
正直序盤は、他の作品の視聴にかまけて視聴が遅れてしまっていました。
でも休みの日に後れを挽回しようと集中して視聴した時と、たまたま物語の面白くなるタイミングが一緒だったんでしょう…
一気にハマってしまいました。
ブチャラティの選択した道は、組織に加入している人間にとっては恐らく最悪…
でも、組織より己の選んだ道…人間としての尊厳を重要視するんですから堪らないんですよね。
相手のスタンド能力が分からないというハンデを抱えながら、ヒリヒリする様な命のやり取りを何度も繰り返すんです。
自分たちが絶対の強者ではありません。
実力は常に紙一重…時には偶然や機転に救われた事だって一度や二度じゃありません。
ジョルノがチームに溶け込んでいくのが見ていて嬉しかった…
ジョルノの言葉をみんなが聞くようになってホントに良かった…
一歩間違えたら確実に死に至る…
その判断を新参者であるジョルノに任せる…?
実績も何もないジョルノを信じる…?
事が重大であればあるほど信じるのは難しいと思います。
でもそんなことはジョルノだって百も承知です。
だからジョルノは仲間に信じて貰うところから彼の物語は始まるのですが、完走して振り返ってみると、それほどの時間はかからなかったと思います。
難しい出来事が無かったからでも、チームとしての頭脳レベルが低かった訳でもありません。
ジョルノが何度も身を挺して信頼に値する実績を作ってきたからにほかなりません。
彼が仲間から厚い信頼を得るために何をしてきたのか…物語の見どころの一つだと思います。
物語の終盤…何とも懐かしい顔を拝むことが出来たのは嬉しい誤算でした。
もうずっと会っていなかったのに…まさか同じ時間軸を共有していたなんて…
きっと3期までの作品を視聴済の方なら同じ感覚が共有できるのではないでしょうか。
ブチャラティやジョルノの夢は叶うのでしょうか。
そしてなぜ作品のタイトルが「黄金の風」だったのか…
しっかりと伏線が回収される構成だったと思います。
壮大で死線を何度も潜り抜ける彼らの壮絶な物語…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、Codaさんの「Fighting Gold」と、ハセガワダイスケさんの「裏切り者のレクイエム」
エンディングテーマは、Jodeciさんの「Freek'n You」と、Enigmaさんの「Modern Crusaders」
3クール全39話の物語でした。
物語の終盤、もしかしたら3クールで終わらないんじゃ…と思った事もありましたが、綺麗に纏まっていたと思います。
そしてこのシリーズがここで終わらないという布石が見れたのも嬉しかったですね。
原作は未だ連載が続いているようなので、今後の作品もアニメ化されるのを期待しています。