RFC さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
心情描写巧みな完結編
たまこマーケットからの一気見です。
ただ、この手の10台の純愛ラブストーリーを視聴するのに抵抗はありました。
もはやおっさんの私がこの手の作品をみてどういう風に感じるのか、
感動できないほど枯れてしまってたらどうしようみたいな不安がありました。
(同様の理由で「君の名は」を避けてます)
【作品概要】
たまこまーけっとが2年生の頃の話でしたが、
これは3年生になっての話。
卒業、そしてそれからを考える時期にあたって、
少し物語が動き始めます。
【作品に対する感想】
12話かけてまったく物語が進展しなかった「マーケット」と対照的に
ちゃんと話が進みます。
ずっと変わらない「いつも」を望むたまこにとって
みんながそれぞれの道を選んで歩き出すことが
おいてけぼり食らったような寂しさや焦りにつながります。
セリフ回しが印象的です。
同じことをみんなで話しているのに、事情を知ってる人と
そうでない人で違う意味になっていたり。
また、キャラの表情の描写が秀逸です。
視聴する前は無感動だったらどうしようかと心配してましたが、
十分甘酸っぱい思いにさせてもらいました。
たまこマーケットに不足していたものが全部詰まってる完結編。
マーケットを視聴したらラブストーリーまで見ることをお勧めします。
1)物語
モチマッヅィとの妃騒動の話がここで効いてきます。
たまこはモチマッヅィの時は即答で「何かの間違い」って
断りましたが、今回は答えを出せずにもやもやしています。
この時点で対照的なんですよ。
たまこの中のもやもやは「受け入れるかどうか」の迷いではなく、
もち蔵への気持ちが何なのかが解らないもやもや。
もやもやそわそわ、視聴者はたっぷり焦らされますが、それもまた
この作品の空気であり、距離感であり、リアリティだと思います。
5)キャラ
①常盤みどり
損な役回りになってしまいましたが、この子がいなかったら
この物語は完結しませんでした。
かんなに「いい表情してた」って言われてたときにほんの少し
泣きそうになりながら話してたのが印象的。
②北白川たまこ
変化を嫌うタイプですが、一歩を踏み出せました。
かなり周りを巻き込んでしまいましたが、頑張りました。
「上手に受け止められなくて」のセリフが印象的。
②大路もち蔵
この子も煽られた揚句にようやく行動に移せたのですが、
まあ、頑張ったかな。言われてるほどへたれではないように
思えます。
6)もし続編があるなら 妄想劇(2019.8.5追記)
嫁に「続きが見たい」と言われたので、ちょっと妄想してみました。
①東京で映像の勉強をしている大学時代のもち蔵をたまこがたずねる
激動の世界に必死に食らいつくもち蔵と、いつものたまこ。
当然状況の違いから、価値観・スピード感に隔たりが生じ、
もち蔵ブチ切れ、たまこ置いてけぼりで危機が。
たまこそれらを受け入れ、成長。
もち蔵、原点回帰しつつも成長。
たまこ、もち蔵ForeverLove。
②大路吾平(65)危篤。もち蔵(40)実家に帰り家業を継ぐ決意。
すでに嫁となったたまこと、子供たち(高校生くらい)との
ヒューマンドラマ。餅屋を知らない子供たちとの悪戦苦闘。
「なんで餅屋なんだよ!?」
たまこが子供のころに言い放った一言が自分に突き刺さる。
もち蔵、たまこは子供たちに道を示すことができるのか?
以上、RFCありきたり妄想劇場でした。