たわし(爆豪) さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
アイランド
原作は少年ジャンプで「スケットダンス」を連載していた中堅のコメディ漫画家、篠原健太さんのジャンプ+で連載されていた漫画。2019年度漫画大賞受賞作だそうです。
安藤監督は知り合いの監督さんなので、期待していましたが、富野由悠季監督作品が大好きということで、そういう意味で硬派なSF作品として作ってるみたいです。
「そして誰もいなくなった」などのミステリーや「ワンスアポンタイムインアメリカ」などの所謂クローズドサークルや特定の集団行動内での人間心理という意味では、海外ドラマを意識したシリーズ構成であり、昨今の海外のアニメファン向けに作っているところも見所かもしれません。往年のハリウッドSF映画「ゼログラビティ」や「オデッセイ」などを模倣したシーンがちらほら見え隠れしています。
最近のアニメは、海外でも人気が高いためグローバル志向になることは見えていましたので今後の作品はどんどん海外メディアにも注目される作品作りになることは間違いありませんし、監督や原作者、演出家、脚本家に至るまで更に視野の広い作品作りが試されている場になっていることも事実です。
最近は海外コミック勢(MARVELのディズニーやワーナーのDC、その他もろもろのフランスやアメリカやイギリスのコミック会社)が非常に強いのでシェアの奪い合いが早くも始まると予想しております。
全話視聴:この手のSFは過去に映画などで何度も繰り返されていますが、非常に優秀なSF作品だと思いました。漫画賞をとったのはこうした堅実的な作風が評価されたのだと思います。しかし、もう一つインパクトが欲しかった。。。
と言うのも、「ワンピース」にしろ「進撃の巨人」にしろ、大ヒット作というのは作者独自の「世界観」を持っているからであり、そこに人は魅了されているのだと思うからです。それこそが「オリジナリティ」であり、もっと原作者の意図や想いを寄せて描いていたら面白かったかもしれません。少しオーソドックス過ぎたのが、現代のこの時代には物足りなさが残る結果となったに違いありません。