退会済のユーザー さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
名前の由来。それは「響きの良い楽器」
相変わらずのクオリティで言葉がありません。
これだけの内容を本当に良くまとめ上げたと感心します。
でも、一期と比べると随分中身が濃くなりましたね。
一期では部活動に対するストイックでひたむきな部分を主に捉えていました。
しかし、今作ではその裏で発生する様々な問題を絡めていきながら、関西大会、
そして全国大会を目指していく、若干緊張の度合が増した展開になっています。
恐らくこの作品が伝えたかったことは、煩わしい人間関係への向き合い方。
人は「己を欺くことの愚かさ」を知り、「己に誠実に向き合うこと」で他人の
本当の気持ちを知る事が出来る。その気持ちを持ち続けることが大事だと。
久美子があすかの気持ちを変えることが出来たのは、その姿を姉の後悔に重ねて、
他人事ではなく、自身の気持ちとして真に向き合うことが出来たからだと思います。
みぞれが一歩踏み出せたのも、優子が見せた彼女を思う強い気持ちがあったからこそ。
二人が見せた全力で気持ちを叫ぶ姿は、本当に記憶に残る名シーンでした。
頑張り屋さんの優子がちょっとだけ好きになりました。
だけど、現実はこう上手くはいかないことが多いんですよね。
すれ違いも多いし、人がいる限り、しがらみは何処に居てもある。
上手く生きていくためには、自分を押し殺すことも必要です。
でも「それでもその気持ちを決して忘れないで」と彼女達に言われてるような、
そんな気持ちになる作品です。
大会後、父からの伝言に喜びを見せるあすかですが、
でも最後まで涙を人には見せない。少しは涙を見せて欲しかったけど。
やっぱり大人らしく意地らしさを失いたくないんでしょうね、きっと。
大会前に久美子の気持ちを受けて、少し脚を震わせて泣いてたくせに。(笑)
式後に受け取った一冊のノート。
純粋にユーフォニアムが好きな久美子は、彼女から託されたこの曲を、
いったいどんな音で奏でるのか。
いつの日か彼女が吹くこの曲を聴くことは出来るのでしょうか。
※「響け!ユーフォニアム」は素晴らしい独奏曲ですが、
他に個人的に好きなユーフォニアムの名曲を二つほどご紹介します。
1.フィリップ・スパーク作曲の「ハーレクイン」
約9分の協奏曲で前半パートはどこか哀しげで且つ壮大。
中盤以降はアップテンポでユーフォニアムの持つ豊かな
表現力を楽しめるお勧めの名曲です。
2.同じくフィリップ・スパーク作曲の「イーナの歌」
約5分の独奏曲でユーフォニアムの持つやわらかく美しい
音色と旋律に涙する人も多い、ユーフォ奏者なら知らない人は
まずいない名曲です。
共にユーフォニアムの持つ豊かで優しい音色を最大限表現する名曲です。
興味ある方は是非ご視聴をお勧めします。