退会済のユーザー さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
とても美しくて切ない素敵な作品です
絶えず切ない雰囲気が漂う雨の精彩な描写と、陽射しの対比がとても美しい。
家庭環境が複雑なタカオと、心に傷を持つ雪野が出逢う舞台は、梅雨時の御苑。
空の匂いを運ぶ雨が好きだと、雨の日の午前中だけベンチで靴のスケッチを描くタカオ。
そこで出逢った何処か淋しげな雪野に次第に惹かれていく。
不安や悩みを抱える二人が巡り合ってしまった恋。
教師と教え子という壁に戸惑いながらも、互いを必要とし惹かれていく様に切なさが溢れ出す。
振り切ろうとした二人が抱き合い、それを確信し泣き合うラストシーンは、
何度見ても涙が止まりません。
心の落ち着く大切な場所は誰にでもあるものです。
そこで出逢う見知らぬ二人に恋が芽生えるって、とても素敵な情景です。
一人きりになれる雨の公園が好き。何となく僕にも分かる様な気がします。
作中流れるピアノが、一層この物語を引きたてている。
「雪野さんじゃなくて、先生でしょ」と言う瞬間のメゾフォルテが頭から離れません。
そして、エンディング曲「Rain」。雨を詠うこの作品には欠かすことの出来ない名曲です。