plm さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
友達ができる、尊さと優しさ
色々なほのぼのや日常系作品を見てきたけど、とても心に来た作品
■前作評
同作者の前作「三ツ星カラーズ」は観ていたのだけど
そちらは個性的な仲良し三人組の小学生がしっちゃかめっちゃか動いて
何気ないようでいて人物に個性的な芯があるリアリティがあり
純心的で独特な感性によるほのぼのさにスルメ感がある作品だった
本作でもそれは通じるものがあって
キャラクターそれぞれに細やかな人物性、癖や特徴が備わっている
カラーズは純心ゆえの率直な発言で周りをかき回したりしたけども
こちらの方向性はひたすらに優しくて、思いやりに溢れたもので
個性的かつ優しく繊細に描かれる人物関係にとてつもなく癒された
■出会い、友達になること
この作品でテーマにしているのが
・友達になる
・人と繋がりを持つ ……ということ
どの作品でもキャラとキャラが出会い、関係を深めるシーンは見所がある
この作品は特にそこに注目して、丁寧に描いていて
主人公ぼっちが勇気を出して新しい人に関わること、そしてその人を知り
互いの影響を及ぼしながら、成長していくことに面白みがある
ぼっちは初見では危なっかしいし面倒くさそうだしかなり変な子
だけど誠意を持って友達を作ろうということに関しては努力し立ち向かい
その結果、前の席のなこちゃんはぼっちのあり方を受け入れて友達になれた
真剣な気持ちがお互いにあったことが想像できる
二人の関係をみてるとああ~良かったなぁとすごく救われる
■みんな良い子たち
ぼっちは常に全力で、人との関係に向き合う
そのせいで全体が見えずに空回りすることもあるけれど
細かなことも汲み取ろうとする心根が優しい
なこちゃんは危なげなぼっちをフォローしたり
アルちゃんに笑えばいいと思うよの指摘はちゃんと受け止めて
ぼっちに笑顔を見せたりした素直さも素敵だった
世界の副委員長アルちゃんはとにかく残念面白かわいい
打ちのめされても前向きで、他人に優しい
ぼっちと仲良さそうに一緒に椅子座ってたりしてかわいい
ソトカは目立つ外見に対して忍者のような目立たず役に立つ存在に憧れる
健気で明るくてぼっちと同じように関係性にも悩んで良い子
佳子ちゃんは信念が強くてぼっちと対決するような関係になったけども
どこか嬉しそうなシーンもあって、良い影響を与え合ってる関係がいい
真世ちゃんはありがとうというだけで泣けてしまう情緒深さにもらい泣き
そして卒業式の先輩も、たった少しの時間の出会いで
心に救われるような気持ちを与えてくれる、そういうことが可能なんだと
人との出会いや繋がりの尊さ、情感に溢れた作品性が素晴らしかった
■とってもいい作品でした!
「わたてん」もそうだったけどキャラクターの個性が否定されずに
ありのままが受け入れられるところ
弱さや欠点を蔑まず、周りとの関係性の中で救われていくところ
こういう作品すごく好き!
ぼっちが自信たっぷりな顔で笛持ち出したり
熱だして寝込んだときに謎メール送りまくったり
あるあるっびーむ!とかコミカルなシーンも多くて楽しかった
また見たいなあこういう作品