退会済のユーザー さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
色々言われているけど、やっぱり名作だと思います
この作品が『秒速5センチメートル』に対する新海監督が示したアンチテーゼの回答。
絶望を描いたあの作品は、9年の歳月を掛けて救われ、そして見事終わりを迎える。
多くの方が語るように僕もそう思います。
隕石によって街が消滅するという一見突拍子もない設定も、『秒速5センチメートル』で
登場したロケットを見上げる美しい映像と重ねる為とするなら、何となく納得出来ます。
しかし何故彗星の欠片である隕石が1,200年毎に同じ場所へ落下するのか、という疑問は
今でも残ります。
美しく描かれた飛騨の町並みや風景、地味な場面への拘りの描写は凄みを感じるところ。
曲の入りもとてもスムーズで絶妙です。こういう細かい部分も一切手を抜かないところもいい。
色々言われている声優陣は個人的にも決してBestでは無いと思うけど、
感情がしっかり伝わるいい演技をしていたとは感じました。
一度の視聴では分かり辛い伏線や謎は、視聴を繰り返すことで物語の面白さがより理解出来るし、
感動も一段と増すのでお勧めです。
〈ちょっとしたネタバレです〉
{netabare}
代々受け継がれる宮水家の入れ替わりの由来。組紐を編み、巫女として「口神酒」を
供え、やがて来るその日の為に町を守る役割を持つ家系であったこと。
そして日本書紀に纏わる『瀧』と宮水家との結びつきも必然であったこと。
入れ替わりは時間差を超えて起こっていることに気付かず、直接会いに行った三葉が
3年前の瀧に組紐を預けたことは、二人の結びつきを示すものです。
そして三葉を助けたいと思う瀧と、様々な必然が結ばれ奇跡を起こすことになる。
{/netabare}
分かっていてもラストの再会シーンは、何度見ても感動します。