遊微々 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
自殺に理由はない。たんに、今日は飛べなかったんだろう
Fateなどで知られる奈須きのこ氏の小説を映像化、ufotableの名を一躍アニメ界に轟かせた傑作である。
本作自体は8年ほど前に全編通して視聴していたが、当時の私の未熟な感性ではその魅力の1割程度しか理解できていなかった。
それでもこの作品を見ることができたのは、この作品の持つ幻想的な世界観にあったと思う。
作品の魅力を丁寧に引き出した繊細で美しい作画、梶浦由記女史と今作の為に結成されたユニット「Kalafina」による世界観に非常にマッチした音楽、これらだけで見る人々の心を捉える作品に仕上げている。
今作は第1章と銘打っているが、時系列的には4番目の話である。そのため話の理解が非常に難しく、ここがまず多くの人が挫折するポイントなのではないだろうか。
作品自体も作者独自の観念や哲学的な考えが多分に埋め込まれているため、人によっては中々に理解が及びにくいところがあると思う。しかし原作小説と読み合わせることでより深い内容の理解に努めることができれば、如何に今作が優れた作品であるかを窺い知ることができるため、余裕のある方は是非検討していただきたい。
本作見た影響でVolvicとハーゲンストロベリー買いに行ったのは自分だけじゃないだろうなあ。