Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
記憶は、生きつづける。
この作品の原作はゲームだったみたいですね。
香菜ちゃんが出演すると知って視聴を決めた作品です。
アニメを完走して振り返ってみると、正直ゲーム要素があまり感じらなかったような気がします。
一般的には登城するキャラの誰かに成り代わってゲームを進めていくと思うのですが、誰を選べばよいのか…そして何よりゲームのゴールがどこにあるのか…
アニメで放送されたラストがゲームのラスト…にもあまり思えないんですよね。
ですが、ゲームはリメイク版もある様なので、それなりに人気のある作品なんだと思います。
ある日、ひとつの都市が消滅した…
一匹狼の運び屋の男ダクヤと、
消滅から唯一生還したと言われる少女ユキ。
ふたりは、消息を絶ったと思われていた
ユキの父親からのメッセージを頼りに
消滅都市へと向かうことになる。
しかし、そんなふたりの前に思わぬ障害が立ちはだかる。
それはユキにとって、あまりに衝撃的な現実で…
遺された人の想い、暗躍する謎の組織、そして隠された陰謀。
タクヤとユキ、全くの他人だったふたりは、
旅の中で絆を深めつつ、消滅都市への謎へと迫ってゆく。
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
この作品の公式HPで興味を引くのは、各話のSTORYです。
制作スタッフとキャストのコメントが各話に記載されているんです。
例えば、ユキ役の香菜ちゃんは「いよいよ始まりました!ゲームをご存知の方も、きっと新しい消滅都市に出会えたのではないかと思います。
これからタクヤとユキが進む一歩一歩を、応援しながら見守っていただけたら嬉しいです!!!」
とコメントしてくれています。
作り手や声優さんの意気込みを知ることができるのは、より作品に寄り添える気がして良かったと思います。
それは良かったんですけれど、物語自体にはあまりのめり込めなかったような…
結局この作品は何を言いたくて、何を伝えたかったのかが、正直良く分かりませんでした。
力の行使には選択肢がある…その理由も理解できました。
でも消滅都市の謎に迫った結果は…?
もしやゲームをプレイ中の人に対してネタバレになるから、敢えて伏せていたとか…?
骨折り損のくたびれ儲け…とまでは言いませんが、もう少し物語の展開は何とかできたのではないでしょうか。
それと、登場するキャラが多すぎて活かしきれなかったのも残念だった点です。
公式HPに記載されている登場人物の数は29人で、ゲームを紹介しているwikiに記載している登場人物は12人…
1クール作品で30人近いキャラをい扱うのは至難の業だと思います。
平準化したら1話2.5人…そこまでキャラを深掘りできませんよね。
それに物語によって当然キャラに軽重も付きますし…
もう1つ…作画にも不安定さが感じられました。
アニメーション制作はマッドハウス…
これまで「ちはやふる」「オーバーロード」「よりもい」「ノゲノラ」「ハナヤマタ」など、作画に気合いの入った作品ばかり…
これらの作品と本作の作画が同レベルか、と問われると首を傾げざるを得ないような気がします。
でも、声優さんの演技は光っていたと思います。
特に香菜ちゃんの起用は大正解…香菜ちゃんによって物語が締まった気がします。
あやねるや、黒沢ともよさんもGJでした。
物語のラストは賛否両論あるのではないでしょうか。
纏め方としては綺麗だと思いますが、個人的にはもう少し違うエンディングを想像していたので、少し肩透かしを食った気がしました。
オープニングテーマは、阿部真央さんの「答」
エンディングテーマは、香菜ちゃんの「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜 from 消滅都市」と「Hello, Again 〜昔からある場所〜 from 消滅都市」
そしてSPR5さんの「With Your Breath」
オープニングは曲調が格好良くて好みでした。
エンディングは香菜ちゃんの歌った2曲は懐かしかったですね。
1クール全12話の物語でした。
作品に占める声優さんの重要性が再認識できる作品だったのではないでしょうか。
個人的にはこの作品のジャケット…スクーターの後ろに後ろ向きでチョコンと座って笑顔を見せるユキをもう少し作品に活かして欲しかったと思いました。