退会済のユーザー さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:今観てる
王道ファンタジー待望の2期
今期の作品で一番楽しみにしていたものです。ただ、始まったばかりなので、ストーリー展開によっては評価は大きく変わると思いますが^^;
特に作画崩壊やキャラ設定のブレもなさそうなので、このまま最終話まで見届けたいですね。
ここからはネタバレ
≪1話≫
{netabare}
前期でのダンジョン攻略の後、酒場で食事中にアポロンファミリアの連中と乱闘になります。
その後、アポロンファミリアから神々の宴に招待されますが、これもアポロファミリアの罠。
神アポロンからの冤罪を吹っかけられ、ゲームを申し込まれました。ベル君がなぜ神々の掌で弄ばれる事になった理由は、彼の特性に何かあるのかも知れません。
宴に参加してきた、女神フレイヤもベル君にご執心のままのようです。
{/netabare}
≪2話≫
{netabare}
何かファミリア同士のウォーゲームに発展しましたね^^; それにしても、このオラリオの神様は皆さん性格がアレな人が多いですね。
神ヘルメスが1期の終盤に呟いていましたが、「ベル君は人間の汚い部分を知らなすぎる。」この一言が思い出される程、この世界の神は現実にある神話の神同様、人間を自身の掌で転がす「気まぐれ」な性格の主が多いですね。
また人間は人間で「嫉妬」「傲慢」な面が上手く描かれていると感じます。
原作は未読ですが、作者は旧聖書の物語「アベルとカイン」を題材にしたのでしょうかね??
{/netabare}
≪3話≫
{netabare}
「リリ」がファミリアを脱退する回でした。ベル君の人望が本領発揮し、様々なファミリアから助っ人が来ます。
まあ、ベル君が無条件に人から人望を得ているわけでは無いので、結構見入ってしまいます。※私がこの作品が好きなのもありますが^^;
そして、別の場面では「アポロン」とのウォーゲームの内容が決められ、ヘルメスがクジで引いた対決内容が「攻城戦」・・・。この神、いつもトラブルを持ち込んできますw
まあ、助っ人は認められたものの、オラリオ以外のファミリアから1人だけ。
相変わらず窮地に追い込まれるのは変わりない。ただ、ベル君のスキル「アルゴノート」には都合が良いのだろう。
{/netabare}
≪4話≫
{netabare}
今回は「ウォーゲーム」。2話くらいは尺を使うかなと思ってましたが、1話で終わってしまいました。
ただ、内容は面白かったので満足。「リリ」がルアンに化けて敵の城に潜り込むのは正に「トロイの木馬」。
また、ヴェルフ・命・リリがファミリアを移籍し、助っ人にリューさんを呼んで来たのは予想通り。これでダンジョンでの「冒険」も捗るか?といった感じですね。
敵に偽装して自爆を狙った作戦でしたが、あの人数差では仕方ないでしょう。
敵将への拳の一撃は、完全に「イマジンブレイカー」を発動した上条当麻で笑えましたw
{/netabare}
≪5話≫
{netabare}
「ウォーゲーム」に勝利し、アポロンファミリアの全財産を奪い取ったヘスティア。ファミリアのエンブレムも決まり、団員も募集した勢いで、ようやく貧乏生活を脱出か?と思いきや此処でトラブル。
命が見つけてしまった、以前ヘファイストスに作って貰った「ヘスティアナイフ」の借用書が出てきて皆騒然。何と借金が2億Vもあったという。
「そういえば、借金があったな・・・」と覚えていましたが、まさか全然返済出来てなかったことに驚きましたw
そう思うと、「このすば!のアクア」「ダンまちのヘスティア」、この2人の女神には色々と似てると感じました。
団員は増えなかったものの、立派なお屋敷と仲間が増えただけマシといった回でした。
{/netabare}
≪6話≫
{netabare}
なにやら「タケミカヅチファミリア」で何かあった模様。歓楽街に向かった命の後を追っていくベル君・リリ・ヴェルフ。
アマゾネスからの誘惑を受けるベル君を見ていると、正にピュアな童貞なんだと感じます。
今回はこういった内容になるのね・・・。それにしても今度は「イシュタルファミリア」に狙われる事になり、ますます神の掌で踊らされる展開になりそうです。
最後に命が探している「狐人」が出てきますが、「リリ」同様に何やら訳あって歓楽街で仕事をしている様。
{/netabare}
≪感想≫
{netabare}
Lv3になっても相変わらず、主人公のベル君は周りから嫉妬されているようです。ただ、彼は成長が早い特性があるだけで、初めからチート能力を持っていたり、努力なしに得た力で冒険している訳では無いです。
感情的に行動する面は変わりませんが、PTメンバーや神ヘスティアを一番大事に思う気持ちはブレず
常に弱い立場に置かれていながらも、自身の信念が曲がることが無く、ひたむきに努力する姿は評価できますね。
・なろう系と今作では何が違うのか?
方向性として、ファンタジー系の王道ストーリーを元にしているのに、なぜ此処まで評価が分かれるのか・・・。
ふと気になったので自分なりに考えた結果、お話の繋がりに大きな原因があると感じました。
物語では「起承転結」がしっかり繋がっていないと、話が飛躍しすぎて理解が追いつきません。
よくよく考えると、なろう系は「起承転結」の内、「承」「転」の部分が薄っぺら過ぎるんだと。結局は、「前置きは良いから結論を早く見せろ!」というWEB投稿の場で読者から急かされた結果なのでしょう。
※特に原作のあらすじが纏まっていなかったりで「ふわふわ」した世界観・「ブレブレ」のキャラ設定にも問題はあると思います。
・登場人物の内面、人間としての行動が細かく掛けているのか?
「盾の勇者」「ありふれた」を見ていて一番不快に思い、作品として欠陥だらけだと感じた部分です。
なろう系では「作者の妄想・願望」がかなり前面に出てしまっている為、
登場人物の思考や行動に違和感しかないのです。何というか、世間一般にいる人間らしい振る舞いを一切しないので、「人の皮を被った何かが映っている」という表現が的確でしょうか?
「人間を描いているはずが、実際は人間らしくない」事に違和感と不快感が同時にやって来るんです。
私がこの「ダンまち」で気に入っている点は、正にこの「人間らしさ」「登場人物の内面」であり、キャラクターへの感情に魅かれて視聴していると言えます。
「アニメ・ファンタジー」という空想であるとはいえ、画面に映っているのは正しく人間であること。視聴者も人間である以上、自分達と同じ存在であるのに、「同じ人間とは思えない」奇想天外な言動・支離滅裂な思考が目立つことに「強烈な違和感」が出てしまうんですよね。
{/netabare}
≪7~最終話≫
{netabare}
かなり間が空いてしまったので、まとめて投稿。
7~10話の春姫救出は面白かったですね。新しく神イシュタルが出てきましたが、実際の神話どおりの自分勝手なゲスでした。
終盤でフレイヤが攻めてきた時は、神同士の戦闘を期待していましたが、アッサリ決着が付いてしまったのでビックリ。
終盤の11話~最終話で、ようやくタイトルの意味に触れる話になっていました。寿命が早く尽きてしまう人間と永遠の命を持った神が、互いに愛し合えるか?
最後は中々ロマンチックな話でよかったです。ベル自身も人助けの覚悟、他人を愛する勇気を持ち、キャラとしての成長も見れて面白い最終回でした。
今期のファンタジー系アニメでは一番良かったです。何やら来年には3期の放送が決定しているようで、来年の放送を楽しみに待ちたいと思います^^
{/netabare}
≪追記:最近のファンタジー作品で思うこと≫
{netabare}
本編の感想とは少し話題が逸れるかも知れません。最近のファンタジーアニメ作品を視聴していて、明らかに質が堕ちたように感じていることは、ここまでの感想で書いてきました。
レビューの最後にもう一度、思うことを書いておこうと思います。
◎何を目的として創作したのか?
いきなり直球な話になりますが、創作において作り手が「面白い」と感じたからなのか?それとも「政治的な理由・金銭による利益」が目的なのか?というシンプルな理由かと感じました。
この「だんまち」においては、前者が理由だと思っています。設定も考え込まれているし、タイトルの意味も2期まで放送してある程度理由も見えてきました。
しかし、「なろう系」と呼ばれる作品はどうしても後者が理由としか思えません。
・SEO対策にも見える長いなろう系タイトル
例に挙げた「SEO対策」とは、WEBページをgoogleなどの検索結果に表示されやすくするために、”内容に関連する”注目度の高いキーワードをページに仕込むという対策方法です。
これに関しては一概に「悪い要素」とは言えません。しかし、方法によっては悪質なものに変わります。ゲームに関するページに「健康」「ダイエット」等の関係ないものを対策用キーワードにすると、健康やダイエットのページと思って開いたら実はゲーム実況のページみたいなことが起こります。
こういうページが出てくる理由は、「広告料」「アクセス数」を狙った金銭目的が殆ど。
「ありふれた職業で世界最強」などはこれに該当するでしょう。何というか視聴率・注目度を優先したいのか、主人公の「ありふれた職業」どこが?これに尽きますね。何というか、「金銭目的」メディアに注目されて売れる為に作った感が凄いです。
・作者の意図的な介入が過ぎるストーリー
なろう系に多い、冒頭からチートを持っている。平凡な高校生が転移・転生という設定が殆ど。しかも、なぜそうなったのか?がしっかり書かれた話は少ないですね。
また、チートを使ったら異常にモテる。主人公以外が頭が悪すぎる。主人公だけが異様な迫害やイジメを受ける。こういった、「非日常にしては、都合が良すぎる・悪すぎる」展開が多いのも特徴にありますね。
この話で一番酷かったなろう作品が「盾の勇者の成りあがり」ですね。
現代日本から転移してきた主人公とその他高校生が勇者になり、災悪「波」に対抗する話でしたが、蓋を開けてみたら「現代イジメ・職場のパワハラ」を国レベルで繰り広げるお話。
作者は「冤罪・イジメ」を強調したかったらしく、一生懸命「作者が現実に起こりえると考えた惨状」を表現していました。しかし、実際問題「国レベルでの冤罪・イジメ」は成り立ちません。そんなことを常態化させれば、国として機能しないからですね。
アニメでは王女と国王が、何の根拠も無く主人公を犯罪者として殺そうとしてました。しかし、警察や裁判などの司法機関が動くわけでも無く、彼らの一声で簡単に殺人が容認される世界観。ましてや、自分達を災悪から守る為に召喚して置きながらですし。
実際に現代で起こっている「イジメ・パワハラ・冤罪」の現場は、アニメとは違い、凄く閉鎖的で小さなコミュニティーで起こっています。市・県・国レベルでこんな事があったら、悪事が簡単にまかり通ります。
国レベルでは、こういった秩序が「絶対に破綻しない」ために、司法・警察が動いているわけです。アニメのような「悪人に都合が良すぎる国」等は普通ありえません。サイコパスのように、初めから設定を練られていたら別ですがw
◎キャラ・物語への魅力が無い
これは至って簡単な理由です。頭が異常に悪いくヘイトを集める主要人物、非日常を通り過ぎた世界観でしょう。
特に主要人物が、作者によって意図的に頭が悪くされているのは致命的。支離滅裂な行動に加え、チートで問題解決・女性から異常にモテる・誰かが異常な迫害・差別を受けるシーンが多すぎですね。
空想の世界とはいえ、アニメなんだから何があっても良いじゃない?みたいな考えでは、都合が良すぎて笑えない感動しない。
特に迫害やイジメを強調する割には、根本の解決がおざなりで見ていて気分を害することが殆ど。「盾の勇者」は最悪でした。実際にあのような人物から被害にあった私には到底受け入れられず、あれを面白いと言えるのは「加害者」もしくは「当事者になったことがない人間」でしょう。
◎作者の倫理観に問題あり
奴隷とかイジメ・冤罪とかの内容が多く出てくる「なろう系」ですが、描写や読み手・視聴者への配慮が欠けた作品が多すぎですね。深夜枠でしか放送できなくて当然のようなものが増えた気がします。
何というか、"視聴者に面白いと思わせたいから作った"ではなく、”自分の描いた妄想をぶちまけた作文”というイメージが強烈に匂ってきます。
色々と毒を吐いてきましたが、当作品は非常に面白かったのは事実です。王道なストーリーではありますが、世界観の設定・キャラの内面まで丁寧に描かれていて最後まで続きが気になる場面が多かったです。願わくば、「ファンタジーは読み物」と思えるようなものが、これからも無くならずに増えれば良いなと思います。
{/netabare}