でこぽん さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
秒速5センチメートルの対極を目指してつくられた映画
実に多くの人が、この映画を鑑賞しました。
日本での興行収入が歴代2位。世界での興行収入が日本映画の中で最高となるほどです。
多くの人が鑑賞するのには、それなりの理由があります。好まれる理由があります。
監督は新海誠さん。
そしてこの映画は、過去に新海誠監督が製作された「秒速5センチメートル」の対極を目指したつくりになっています。
「秒速5センチメートル」は、人間の弱さを描き、絶望・あきらめ、鬱 といった感情を重々しく表現していました。
それに対して、
「君の名は」は、常に明るく、たとえどんな絶望な状況でも、奇跡を信じてあがき続ける人間のしぶとさを描いています。
だから私は、この映画が好きです。
作画はこの上なく美しい。主題歌も元気が沸くように響きわたります。
ところで、仮にあなたが予知能力を持っていたとして、
まもなく、この町の人が全員死ぬのがわかっていたとしたら、
あなたは、どうしますか?
普通の人は、最初はみんなに声をかけ、逃げるように伝えるはずです。
しかし、誰も信じてくれないことがわかると、
おそらく、身近な人だけを連れて、逃げ出すでしょう。
でも、主人公の瀧(タキ)は違いました。
そんな行動ができるタキが大好きです。思わず憧れます。
どんな絶望な状況でも、あがき続けている間は希望を持ちつづけることができます。
どんなにみっともなくとも、あがき続けること。
それが幸せになるための最大の秘訣だと感じました。