二足歩行したくない さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
勝負前に行った何気ない発言や約束が、意外な伏線となっています
日系ブラジル人のイラストレーター・榎宮祐が、イラストも自身が担当したことで有名なライトノベルが原作。
原作は未完結で、アニメもストーリーの途中で終わる形になります。
『 』(空白)というハンドルネームの伝説のゲーマー。その実体である兄妹・空と白は、世界をクソゲーと忌み嫌っていた。
そんなある日、突然受け取ったメールに導かれ、謎のチェスゲームが開始される。
チェスに勝利した二人はメールの送り主・テトに、全てがゲームで決まる異世界に召喚されるという物語。
異世界モノ作品で、ありとあらゆるゲームで無敗を誇る兄妹が、十六の知性を持った種と命運を賭けたゲームで戦うストーリーとなっています。
取り扱うゲームはいわゆるTVゲームのようなものではなく、勝負を挑まれた側が決めて良いとされており、トランプだったり通行人の性別を対象にした掛け、コイントスやじゃんけんなどでも良いとされ、ゲームというより運否天賦が支配する博打のようなものがツールとなることが多いです。
重要な場面ではきちんとルールの決められたゲームが執り行われているのですが、アニメで語られる範囲においては、オリジナルのカードゲームやボードゲームの類は登場せず、類似した作品で例えばカイジとは雰囲気は異なりますが、作品のイメージとしては近いものを感じました。
ただ、主人公はゲームに勝利することを至上命題と捉えており、些細なゲームであろうと知略を絞って必ず勝ちます。
敵を欺くために時に詭弁を弄する自信家であり、戦う前に勝利を確信しているため、ギリギリの博打をくぐり抜けるスリルや爽快感のようなものを楽しむ作品ではなく、主人公の思いもよらない奇策、逆転劇を楽しむ作品だと思います。
ストーリーは非常に良く練られています。
都合が良すぎる場面もありますが、一応、整合性は取れており、視聴時には勝負前に行った何気ない発言や約束が、意外な伏線となっていてハッとすることが多々ありました。
作風としては基本的にコメディタッチです。
種の存亡を賭けた戦いが行われるため、ゲームバトルや駆け引きのシーンは真面目に描かれているのですが、基本的には軽い掛け合いが行われます。
また、登場キャラの女の子率が高く、肌色率も高めです。
真面目に固く作れそうな設定ですが、主人公のハーレム作る系のアニメで、そっち方面が好きな方におすすめの作品です。
ただ、女の子はテンプレで、個人的には魅力を感じるキャラがいなかったのが残念なところです。
あと、オープニングが名曲。
私はオープニングテーマを先に知っていて、オープニグを聞きたくてこのアニメを見出しました。