鰺鱒 さんの感想・評価
2.7
物語 : 3.0
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
膨らむ期待、凍る現実、萎える気力。惜しい。
原作知らず。
みなさまのレビューで、ソシャゲものであることを知りました。
たまたまdアニメで見かけ、ちょいとのぞき見程度の気持ちでスタート。
アバンタイトルにしびれました。これは、きっと良いものを見させてくれると期待しました。その陰に確かな違和感を感じつつも、それに目を瞑りました。
自分の感性というものに自信がないのですが、本作については残念ながら自分の感覚が間違っていなかったようです。実に残念です。
女の子のスポーツもの、嫌いじゃないです。エロとか萌えとか、あるならあるでおいしくいただきますが、無いならないで構わないです。でも、本作は肝心の「スポーツ」の部分があまりに弱かったです。
以下、作品に対する不満たらたら・・・
{netabare}
野球をテーマにしていながら、壊滅的に野球が下手(描写・表現において)ってのは、いただけません。最初に感じた違和感も、「百貨店のスポーツ用品売り場のマネキンかな・・・?」というものでしたし、全編通して「野球が下手」でした。動きの面で良いなと思えるのは、猫耳パーカの女の子が初めてボールを投げたときの描写だけでした。いわゆる女の子投げ。バットの持ち方も怪しい。竹刀持ちのままスイングしていませんか?(バッティングセンターの時とか。経験者が初心者連れて行くとき、最初に伝えるべきことのはずですが・・・バントじゃないなら、左右の手はくっつけて下さい。下手すると骨折します)
キャラデザインは、どちらかと言えば好きな方です。ただ、髪の長さはちょっと・・・別に水原勇気が限界点だ、などとは言いませんが、膝まで届くのはなぁ・・羽根バド!でも思いましたが、女性アスリートがそれほど髪を伸ばさないのにはそれなりの理由があるんです(っていうか、リアルであそこまで伸ばすのは相当困難だと聞きますが)。最終的に先発投手になった子も、本大会初戦の相手の投手も、足に髪絡むぞ、踏むぞ。まぁ、ソシャゲ、キャラゲーならば致し方なしということでしょうか。
本筋の物語も、なんか消化不良。相手が3軍とか主戦級不参加とかも、使い古されたネタですし、試合における交代(みんな出場する)もありがちです。そもそも、猫耳パーカちゃんが出場するに至った経緯はなんですの?
加えて、部活ものとしての熱量が不足していたように思います。現実的な女子高校生の部活、という側面もあるのかも知れませんが、わざわざ部を作るとこから始めるような、女子野球をえらぶような子たちが、そんなにさばさばしてるだろうかな、と思うところが多々ありました。
作品の締めも、僕としては不満。ただ、2回戦敗退をあの形で知らせたこと自体は悪くないと思います。それよりなんですか、、、あの初登場キャラ大集合の図は。ソシャゲですね。
{/netabare}
ソシャゲ発、目的地ソシャゲという構図上仕方がないのかも知れませんが、良い素材に対して悪い調理をしてしまったかな、と思います。
制作陣には、今のアニメは配信でみられることが多いという点をもう少し意識して欲しいと思います。親が、子どもに見せる(そしてつかの間の平穏を得る)ものとして、配信アニメの需要は低くないと思います。
本作は、作りようによってはそういう子どもたち(もちろん、女の子たち)、それも低学年あるいはそれ以下の子どもたち(の親)をターゲットとできた素材だと思います。そこにソシャゲが絡むことも否定はしませんが、女子野球大会の冠を取りに行くことだって考えられたと思うのです。ちっちゃい子供巻き込み型ビジネス、えぐいものがありますよ。
夢見すぎでしょうか?
だって、あの高野連とかいう害悪しかない団体と関係ないでしょ、女子野球。
(他の作品がすでにそれをしたand/or失敗したってことならごめんなさいですが)