山田 さんの感想・評価
3.3
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
どんどんドーナツどーんと行こう!
■一言でどんなアニメ?
アニメ制作会社の実態をリアルに描くお仕事系アニメ
■良かった点
・普段見ているアニメが一体どのように作られているかを教えてくれる
・大変さを各役割別に丁寧に描いている
・しばらくは役割別にテロップで登場人物を説明してくれる
・アニメの製作現場ならではのあるあるを適度に散布し、視聴者を飽きさせず楽しませてくれる
・キャラクターは全員がそこそこ立っており、感情や心情が伝わってくる
・アニメ制作会社の話ではあるが、進行役として窓口を業務としてる人(社内と社外のパイプ役をしてる人など)は業界に関係なく共感を得られる
■悪かった点
・5人の夢を追う女の子を中心にしたアニメ業界の物語、と公式でうたっておきながらその実中身はほぼ宮森中心の物語
・急いでるシーンの描写として度々カーチェイスが用いられるが、完全に蛇足(これが演出というなら少し幼稚)
・役割の説明までは具体的にないため「で、この人は結局何してる人なの?」となることが多々ある
■一番好きなシーン
12話で杉江が第一原画を担当し、小笠原と井口が第二原画を担当するシーン。
一言で言うと「強ボスに立ち向かうために昔の勇者と今の勇者が手を組んで挑む」みたいな感じでしょうか?コンテを見て正確な工数を見積り、自分だけでは処理出来ないと冷静に判断し、全体のスケジュールを立てて進行する。最新の流行り絵などは描けない杉江ですが、大量の馬が必要なカットということで昔の経験値を生かし、現役のエースすらパーティにして進めていく流れが最高でした。
■総評
とても高評価な本作品で前から気になっていて、ようやく視聴したのですが、最終的には平凡な評価に落ち着きました。特に残念だったのは、悪かった点の一つ目に書いた部分です。制作進行、アニメーター、声優、3Dクリエイター、シナリオライターとせっかく冒頭で高校生5人にそれぞれ夢を持たせたのであれば、それをもう少し活かして群像劇っぽく丁寧に描いて欲しかった。ただ、おそらくそこの表現をやり過ぎるとコンセプトであるアニメの制作課程、及びその実態を伝える部分が弱くなってしまうから難しいところですね。多分私がこのアニメに期待したことと、制作側が表現したかったことがマッチしていなかったのでしょう。
とはいえアニメ制作現場のドタバタや、出来上がるまでの課程をリアルに描くというコンセプトは非常に面白いし、アニメファンならおそらく最後まで楽しく見ることができると思います。