タック二階堂 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
召喚されたゾンビがアイドルを目指す話……ではない。
詳細は公式でも。
NHKのニチヨル深夜枠。つまり進撃の後番組の枠
です。制作は同じWIT STUDIO 。
ノルウェーやアイスランドのバイキング時代の話。
要は「小さなバイキング・ビッケ」のシリアス
バージョンといったところ。
ハルバル父さんならぬトールズは、かつて最強の
戦士だったが、殺し殺されの戦場に嫌気がさし、
アイスランドで隠遁生活を送っていました。
そんな時、かつての僚友が戦線に復帰すれば
不問にするということを伝えに訪れます。
トールズは村の若者5人だけを連れて、戦地に
向かいますが、その船にはなんと6歳の息子・
ビッケならぬトルフィンが隠れていて……。
というお話です。
「カバネリ劇場版」でも恐ろしいほどの美しい作画
を見せてくれたWIT STUDIO。今作もそれに匹敵
する高レベルな作画です。
編成の都合か、意図的か、3話一挙放送でしたが、
これが奏功して物語にグッと引き込まれました。
もともと週刊少年マガジンで連載していた原作も
非常に高い評価を得ていて、満を持してアニメ化
されたという感じです。
まさに今期の大本命作品。
その船出は順風満帆です。
=====第4話視聴後、追記です。
「聖☆おにいさん」実写版やったり、選挙速報特番
やったり、「ガンダム THE ORIGIN」振り返り放送
やったりして、中3週明けての4話でした。
!?!?!?
{netabare}
海賊の兵を引かせる方法として、まさかのトールズ
が自らの命を引き換えに我が子や村人を守るとは…
{/netabare}
かなり大胆な展開ですが、考えてみればトルフィン
が主役なので、そういうこともありかも。
思い切ったことができる作品なんだなと思いました。
これは思った以上に良質なストーリーになる予感が
しますね。楽しみです。
=====第9話視聴後、追記です。
{netabare}
ロンドン橋の守将・“のっぽのトルケル”と
トルフィンの一騎打ちです。
善戦しますが、さすがに敵は強く、相手の指を
切断して逃げ延びました。
命からがらバイキング部隊に戻ったトルフィン
だったが…
{/netabare}
というお話。
まあ、薄々この作品がどえらい長い物語であり、
1、2期程度で消化できるものではないということは
気づいていましたが、それにしても…
冗長とも違うのですが、トルフィンが青年に
なってからというもの、延々と父の仇である
アシェラッド率いるバイキング部隊に付き従い、
悪事的なことをやっていくという話の連続で。
少し飽きてしまう懸念がありますよ。
=====第10話視聴後、追記です。
{netabare}
王子を人質に取られたことを告げた同胞を斬首し、
自分らの手柄にしようと決起するアシェラット軍。
しかし、相手は豪勇・トルケル。はたして…
{/netabare}
台風情報番組で休止となり、1週空いて放送された
10回でしたが、あいも変わらず局地的な戦闘と
略奪に明け暮れるアシェラット軍に従軍する
トルフィンの苦悩という話が延々と続きます。
壮大で出来の良さそうな作品なんですけど、
さすがに飽きてきちゃったよ…
=====第12話視聴後、追記です。
{netabare}
トルケル軍からの逃走を続けるアシェラット兵団。
王子を連れて、対岸の国・エジンバラ(だっけ?)
に援軍を要請。守られつつ陸路を進むという
お話です。
{/netabare}
局地的には少しずつ物語が進展しているのは
わかるのですが、いかんせんモッサリモッサリ
進行です。もはや主人公のトルフィンがモブ。
全24話の折返しですよね。
これ、どういう決着を付けるつもりなのかしら。
最後にアシェラッドと決闘して、殺すという
感じなのかねぇ。
なんていうか、そういう原作なのはわかりますが、
アニメ作品としては中盤からこっち、少し
エンタメ性が乏しい気がしますね。
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
故郷・ウェールズを攻めると王に言われ、讒言する
も恫喝されたアシェラッド。いきなり逆上して、
王の首を刎ねます。
暴れ回るアシェラッド。すわ発狂したかと思いきや
実は高度な政治判断で、自らの命をかけてクヌート
とウェールズを守る演技だったのでした。
そしてクヌートに致命傷を負わされたアシェラッド。
トルフィンは父のトールズの仇を討てずに、
アシェラッドは死んでしまいます。
{/netabare}
というところでエンド。
えっと…
これは主役はおっさんのアシェラッドということで
異論はありませんね。
稀代の豪傑、トールズを奸計で倒し、その子トル
フィンを連れてのロードムービー。
さらにはクヌートを援け、王にするために奔走。
道半ばで、無二の親友を失い、最後は悪政の王を
誅殺するという、アシェラッドのための物語でした。
看板に偽りがあったなあ…
いや、面白かったんですけどね。これから観る方は
ヒゲのおっさんの冒険活劇に興味があるかどうかで、
評価が変わると思いますよ。
もちろん、これは序章にすぎません。だって、
最終話のタイトルは「THE END OF Prologue」
だもん。しかもNHK。当然、2期あるでしょうね。