Dr.k(甘味亭) さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
気づけば私は作者の掌の上......
原作未読、この作品に触れるのはアニメが初めてです。
{netabare}
振り返ってみると…ほぼ常にマインと槍の勇者の行いにイライラしながら観ていた気がします。
かと言って、主人公にも完全には感情移入出来ない。……けどいつの間にかしている。
私にとってはこんな作品でした。
それはともかく、特に槍の彼。
こんな人、よくネットにいますよね。勝手に都合のいい情報を狂信し、その「敵」とみなした相手への手段は選ばずに暴れ狂う。人の話は一切聞かない(言葉が「通じているのに通じない」)。
こんなにイライラしながら観た作品は久しぶりです。
……ってこの時点で、作者の手の平の上で転がされていた事になるでしょう。
(つまり、作品として楽しめていたという事です。)
気づいたら25話見終えていました。
結末はスカッとした…と言うより妥当な落とし所かと思った感じです。
マインだけは…あれだけ「おイタ」しておいて自由に動けているのはちょっと釈然としませんが。
処刑はアレだとしても、あの後も全く態度が改まってませんし。いずれ何かまたやらかしそう。
と、大半の方が述べているようですので、
多くは語りませんが、とにかく三勇者には呆れる他無かったです。一度、見てられなくなって視聴を止めてしまった程に。(←特に槍、18話)
教皇様のお気持ちがよく分かると言いたくなりました(その方法は決して正しくないので賛成は出来ませんが)。
そもそも「勇者」って何だ?と言う方向にさえ考えが及びそうになる。
…しかし一方。実際、私のような何者でもない、人生経験も深くないただの若者が…
突然、強大な力を持ち、民から崇められる「勇者」として異世界に飛ばされたとしたら…右も左も分からず出来ることは案外あの三勇者位のものかもしれない…とも思わされました。
あの三勇者は根からの悪人でも、はたまた善人でもない。
そういう意味では、すごく人間的と言うか生々しさも感じます。
彼らの行動原理には、己の信じる正義を貫くというものはあったのではないかと。
……しかしこう弁護しても…祝賀会に3人で出席したり盾の勇者への誤解を謝罪する素振りは見せない面の顔の厚さはどこから出てくるのか不思議でならないものです。
一応の変化が見られる25話最後のエピローグが、ひとまずの救いと言うところでしょうか(少なくとも剣・槍は……)。そういう事にしておきたい。
さて、三勇者の話はこの位にして。
25話まで観ても、殆どの謎が残ったように思います。
(私の頭にある点としては……
・「波」とは?その本質は……?
・前国王が「盾の勇者」を忌み嫌う理由
←前任の盾の勇者が何をした?
←その忌み嫌う盾の勇者をなぜ召喚した?それなら三勇者で良かったのでは?少なくとも国王は。
(本来、1人だけ召喚するはずの物を独占召喚。
そこまで盾が嫌いなら……)
・「異世界の勇者」は四聖勇者を倒さなければ「異世界の勇者の世界」は救えない←なぜ?)
先に述べた通り、私は原作未読ですので、「結局良く分からなかった」面があるのも否めませんが、
どうやらまだまだ物語のはじめに過ぎないと言うことのようです。
ですので、物語の評価はどうともしにくい……。
(ラフタリアの話はもちろん良かったと思います。
ただ、根本の世界観レベルで…)
このままでは不完全燃焼感も若干あるので、
是非2期の期待をしておきたいと思います。
三勇者の成長も願いつつ。
(あれ、盾の勇者の物語のはずなのに……
いやしかし、「成り上がり」と言っても同列である他の三勇者がアレでは……)
{/netabare}
それと最後に特筆したい事として。
音楽はOP、ED、挿入歌(bgm)共にとても素敵でした!特にEDはとても私好みでした。