緑のラン さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
大昔の大学の屁理屈と詭弁の雰囲気を持った作品
夜は短し歩けよ乙女は、四畳半神話大系と同じ原作。この原作者が好きな人なら楽しめるしダメな人は全く判らないし受け付けないのでしょう。
この作品は、ある男が天真爛漫な後輩女性に恋をした事でドミノ倒しの様に次々にトラブルが連鎖して起こっていく一夜の物語。そのトラブルの中で体験する物は40~50年前の大学風景。これを楽しいと感じる人は、その世代の人や逆に全く現在と違う体験を楽しむ人でしょうね。学生闘争時代の単純なご都合主義な思考パターンが全てにまかり通る、学生の中の本能と理不尽と屁理屈がそのまんま現実化した世界。それがこの作品。
主人公の先輩が風邪を引いて布団の中で見た詩が竹久夢二。これがとても印象に残りました。これを見て尚更に、大昔の学生達に思いはせる、そんな映画。
人をまつ身はつらいもの
またれてあるはなほつらし
されどまたれもまちもせず
ひとりある身はなんとせう
by 竹久夢二