緑のラン さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 2.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
簡単に言ってしまえば、ジブリの劣化版
ホッタラケの島がAmazonPrimeで無料だったのと佐藤 信介監督だったので見てみました。
佐藤監督は、キングダム、ブリーチ、いぬやしき、アイアムアヒーローで有名な監督。この監督のアニメって見てなかったんだよね。
この作品のアニメ製作は、プロダクションIG。最近、いまいちパッとしない制作会社だけれど、昔は、攻殻機動隊を作り挑戦的で先進的なアニメ制作会社でした。この作品でも手書きの背景とCGとのミックスで光の表現やフィルターなどマッチングが良くて不思議な魅力を出してました。実は最近のアニメで荒野のコトブキ飛行隊やアネモネと言う中途半端なCGと手書きアニメのミックスで大爆死した作品が続いていたので否定的だったんだけど丁寧に作ると違うってのがわかりました。
この作品、簡単に言ってしまえば、ジブリの劣化版。伝えたいメッセージやキャラクター、表現手法などそれぞれはオリジナリティがあるんだけどシナリオが子供向けと考えても単純すぎね。伝えたい事は、”物を大切に”って判るんだけど何故それが手鏡なのか?敵のボスの考えもなんか陳腐。また主人公の心の変化やパートナーのテオの感情の急激な変化についていけない。他のキャラも軽すぎ、と言うか全てが腑に落ちない。(これは尺が不足して間が十分取れなくて感情が追いつかない時によくあります)そんなもやもやを引きずりながらラストまで見てしまったから満足感が低かった。それでも主人公の亡くなった母親への気持ち、父親への気持ちなど、自分と重なる部分だけはうるっとしました。
この作品で一番印象的だったのは、エンディングのスタッフロールで主人公の声優が 綾瀬はるかだとわかった事(まったく知らなくて最後に気づきました)。めちゃめちゃ上手いと言うか、この主人公の魅力だけでラストまで引っ張られていたと思います。それが 綾瀬はるかだったのが最大の驚き。これを見て、本当に 綾瀬はるかって演技が上手いんだと言うのを再認識した事が収穫かな。声優としては、パートナーのテオは沢代みゆき、これは納得。他は、なんか役者が声優やっててイマイチ。敵のボスが家弓家正だと完全にジブリ。
好きな監督なんだけど、この作品は、全体としてはイマイチでした。