緑のラン さんの感想・評価

4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

世に出るのが早すぎた良作

ちょっと古いアニメ　鉄腕バーディDecodeを久しぶりに録画を見ました。

　このアニメの作画はピカイチ（スタッフが凄い）、丁寧な手作り感や危うさ、そして作り手の熱さを感じます。過去に見たときは、その不思議な感覚が何なのか判らなかったんですが今回、年齢を経てやっとわかりました。映画やドラマの様な物を作ろうとしていた。だから不思議な感覚を感じてたんですね。脚本も原作の鉄腕バーディと言う入れ物を使って完全にオリジナルな作品になってます。

　本作は、主人公が宇宙人バーディと高校生つとむの二人が一つの体を共有するって話。１作目Decodeは、つとむと同級生の女の子の恋物語。ただしその女の子にも秘密がある。

　もっと評価されて良い作品だけど、あまり知られずに埋もれてしまって、とても勿体無い作品です。今なら、もっとネット等を使って知られる機会や手段は多かっだだろうに世に出るのが早すぎた作品です。

この製作に関係しているスタッフのその後も興味が出て調べてみました。
監督の赤根和樹さんは、鉄腕バーディの次の作品がコードギアスの映画版。そこまでに数年のブランクがあります。バーディで一度燃え尽きたのかな？製作スタッフの心情や状況に妄想がかき立てられます。

脚本、シリーズ構成の大野木寛さんは、鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMISTなど有名なアニメ作品のシリーズ構成や脚本を担当。もしかして、この人が凄いのか？

　そして作画監督のりょーちもさん、松本憲生さんと言った伝説の作画スタッフも参加しています。りょーちもさんは最近は絵コンテしか描いていないのが残念。そして松本憲生さんは、なんと今でもずーっと原画描いてる。凄い。他にも野田康行さん、追崎史敏さんなど、名のある作画監督も参加してました。 （この作品の放送当時は、私はりょーちもさんの大ファンでした。）

また製作がA1Pictureで、下請けでUfotableが入ってるのがちょっと面白い。今や、製作会社としては、どうみてもufotable >>>> A1picutre。。今を知って過去の作品を見るとまるでタイムマシーンに乗ったような気分です。