透明猫 さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.0
作画 : 4.5
声優 : 2.5
音楽 : 4.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
詰め込みすぎた弁当箱
私の中の殿堂入り神作品「たまゆら」と同じ佐藤監督作品という事で、
大いなる期待を持って鑑賞開始。
OPも美しく、序盤の雰囲気もたまゆらを思い出して大興奮。
でしたが…
【キャラについて】
デザイン的には特徴も分かり易くカワイイのですが、
どうにも各人の性格が分からない(キャラが立っていない)印象……。
4話合計で約60分、キャラが立つには時間が足りなかったかもしれませんが、
私が魅力を感じるキャラが、そもそもいなかったようにも思います。
正直、メインキャラ4人中3人は、最後まで見た目以外で特徴を感じませんでした。
(青髪の子だけはウザ元気系で特徴ありました)
物語を牽引する役割であるシンシアさんも、変な人すぎて全く感情移入できず、
青髪の子と共に若干うるさく感じてしまいました。
(たまゆらの静かな世界観を期待しすぎたせいでしょうか……)
【ストーリーについて】
1巻(2話まで)は「シンシアさんとバイクで海を見に行き、主人公の中で何かが変わる」
といったバイクモチーフな筋立てなのですが、2巻ではバイク要素は急激に減ってしまいます。
ぽってのお母さん(byたまゆら)みたいな人が新たに登場して星がモチーフになったかと思うと、
そのうち、みんなでコンサートをする事が最終目的になってしまいました。
青春時代に仲間とやりたい事を模索する、というのは「たまゆら」と同じテーマではありますが、
突然感がいなめず、私は付いていく事が出来ませんでした……。
キャラ数、ストーリー展開ともに、少ない時間の中に詰め込みすぎたのではないでしょうか。
「美味しい材料を弁当箱いっぱいに詰めたら、全部つぶれた」みたいな印象です。
4人でバイクに乗って、少し無理だと思うくらい遠くまで行こう!
くらいの、ユルくてのんびりした世界に浸りたかったですね。
作画や背景、バイクの表現などは美しくて、とても良かったです。