shigi さんの感想・評価
2.5
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 2.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
作品を見る前、見た直後の衝撃がピーク
「危ない!ヤツに食われるな!!」
という分かりやすいテーマで展開していきます。
分かりやすいホラー脱出劇かと思えば、
色々な要素を織り交ぜていて、ジャンプ購読層である「少年」に向けて
分かりやすい形で描かれている。という印象。
テーマ的に言えば、「奴に食われるな!」と、「子の親離れ」も少しあるように感じました。
夢の世界にいた子ども達が現実を知って、自身の身の振り方を考える。
親離れというより巣立ち??
とある小説に似てますね、とは言ってはいけないお約束。
「これほんとにジャンプで連載!?まじで!?」という衝撃はあったものの、その感情がピークで、あとは話が流れていくにつれて、衝撃からは遠ざかり、とくに感情が動かされるというようなこともなく。
原作は未読ですが、アニメならではの表現をもっときれいにブッこんでくれても良かったのに、と残念に思う仕上がりです。紙芝居よりは絵が動きます。のような。「アニメってこういう表現できるからずるいよなー!(褒め言葉)」みたいなのはありませんでした。
話しの展開は大変もっさりしております。スロースターターなのかとおもいきや、最後まで同じペースで進んで行くので盛り上がりもない。
心理戦と言うにはあまりに残念。
話しの展開やキャラクター性を、「低年齢層向け漫画」で、「キャラも主人公が12歳だし…」と視聴者が自身を納得させなければいけないかもしれません。
喰うか食われるかのサバイバル!という緊迫感もありません。心理的ホラー要素もほぼありません。ある種の状況において必要な、むしろこの手のストーリーならそれぞれの要素で必要な緊迫感がほとんど感じられなかったです。骨が折れても痛そうでもなく、この先どうしようという緊張もなく…。
話の筋をなぞるだけで感情がほとんど欠落しているかのような、逆に言えばそこがこの作品の「気持ち悪いホラー的要素」と言えるのかもしれません。
あとは秘密の作戦?「知られたら即アウト」にも関わらず食堂や部屋で大声であんなに話して、気付かれるんじゃないかとそこだけはハラハラしました。絶対聞こえてるよあれ…。
展開もなにかも考えずに頭をからっぽにして見ていると楽しめたかもしれません。うっかりでもふんわりでも、話の展開を予想してはいけません。恐らくそれは現実になることでしょう。
もともと連載作品なので、謎はそのままだし、その後世界はどうなるのかなどもそのまま、というのも納得なので、その点については評価はしません。
絵は好みが分かれるところかな?と思います。
好きなタイプではないけど、見続けるのに苦痛は感じない程度で一安心。
でも3人の絵を見る限り、全員少年だと思ってたんだ…元気そうなオレンジの少年が主人公なんだと…ちらっと見ただけだからスカートかどうかなんて気付かなかったんだ……女の子だと知った時の衝撃が、思えば今作で一番の衝撃だったかもしれない…。
声優さんに関しては、何でか最初から最後まで地味な違和感がありました。
あの違和感は何か、と言われるとよく分からないのですが、演技なのか?声室なのか??
ラストだけは、なんか映像が綺麗でした。
「誰も見たことのない世界の、その先へ」という感じで。
ああ、そういえば、↑のような、「新しい世界を見てるんだ」という感動も無かったな……。